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「お前……先に帰っていろと言っただろ。」


「でも置いていく訳にはいかないし……
ほら、ここって廃ビルでしょう?何かあったら……あら?
貴女は?」


『……人に名前を聞くなら自分が先に名乗るべきよね?』


「あ……そ、そうよね。私は宮野明美よ。」


『……"潘A"。』




チラリと赤井……もとい諸星が潘を見る。
潘もまた「人がいるなら言え」といった視線を送った。




「潘さん……?どこかで聞いたような……
えっと、2人は知り合い?待ち合わせでもしてたのかしら?」


『……』


「いや、知らない。
ただこの女が誰かに絡まれているように見えて、
後を追いかけただけだ。」


『(これはノった方がいい……よね?)
……ストーカーだったの。おかげで助かったわ。』




潘の言葉に宮野は目を丸くする。




「そうだったの……大変だったわね、怪我は無い?
もし怪我してるなら言ってね?簡単な手当ならできるから……」


『大丈夫よ、心配ありがとう。』


「そう?なら良かった。
ストーカーしてた人も災難ね。大くん顔怖いから。」



ふふ、と楽しそうに言う宮野に潘はチラリと横を見る。
諸星は何を考えているのか分からない顔だった。



『……ところで、2人は……そういう仲なのかしら?』


「えっ、」



"そういう仲"とは言わずもがな恋人かどうか、である。
宮野の顔が分かりやすく赤くなった。
諸星の表情は変わらない。



『(秀くんは一体何を考えているのか……)
……デートの邪魔してごめんなさいね。
それじゃあ私はここで失礼するわ。本当にありがとう。』


「あっ、まっ、待って!」


『?』




背を向けた潘を宮野は呼び止める。
宮野はスッと声を潜めて潘へ耳打ちをする。




「貴女って、もしかして最近噂になってる"マイアミ"?」


『!』


「大丈夫、私も"彼ら"を知ってるから。……ね?」


『貴女……もし私が違ったらどうするつもりだったの?』




思わず呆れた顔で言う潘に宮野は笑うだけ。




「ふふ……でも本当に"知ってるだけ"だから……
貴女とお話してみたかったのよ。……大くんには内緒ね。」


『……そう。』


「もし良ければ、連絡先の交換しましょう?」


『……えぇ。』




潘は"潘A"としての携帯電話を取り出して連絡先を
交換をした。




※広田雅美→宮野明美 修正しました。

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かるぴん(プロフ) - 沙羅さんお元気そうでよかったです!丁寧なお返事ありがとうございます!更新される日をたのしみにしています!お体に気をつけてお過ごしください〜!! (7月4日 22時) (レス) @page22 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - かるぴんさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて、書いていて良かったと思えますありがとうございます!!また更新していくので、どうぞよろしくお願いいたします!! (7月4日 12時) (レス) id: fccd246cdb (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ウルさん» コメントありがとうございます!隙間隙間に下書きを書きつつあるのでもう少しお待ちくださいませ!応援ありがとうございます!! (7月4日 12時) (レス) @page22 id: fccd246cdb (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - あまりの面白さに読む手が止まりませんでした!続きを読める日を心待ちにしてます!! (7月4日 8時) (レス) @page22 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
ウル - 更新待ってます、頑張ってください!応援してます! (2023年5月3日 8時) (レス) @page21 id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2022年5月7日 10時

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