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no side
『ｯ……！？』
「振り返るな。標的を見続けろ。」
『！』
駿東は声に従い再びスコープを覗き込む。
「まだ仕留められる。ゆっくり息を吐いて指をかけろ。」
『ふぅ…………』
「射撃訓練に使うマネキンを思い出せ。
風速を加味して計算し……照準があったら引き金を引け。」
『ぅ…………』
「…………俺は君に死んで欲しくない。」
『ｯ、』
先程までの冷たい声ではない優しい声に、
駿東は、静かに引き金を引いた。
弾丸は真っ直ぐ、標的に吸い込まれていく。
離れたところで重たいものが倒れる音がした。
次いでざわめきが起こる。
駿東はライフル銃を離して手で顔を覆った。
「命中だ。大したものだな。」
『…………』
背後に立っていた男はフ、と笑いながら言う。
駿東は無言で首を横に振る。
「……"殺し"に慣れる必要なんて無い。
必要なのは「慣れたフリ」をすることだ。
自分を騙して、自分の身を守るんだ。」
『ｯ……』
「……奴らの寝首を搔いてやるんだろう？」
『……！うんｯ……！』
ぱっ、と振り返った駿東は予想通りの声の主と目が合う。
『ありがとう、秀くん。』
「気にするな。……だが、いつでも助けてやれる訳じゃない。」
『うん……』
「……君は優しい。優しすぎる。
だがそれは君の美点だ。無くす必要は無い。
時には心を無にして任務を遂行するんだ。
"守りたいものを守る"ために、な。」
『！……うん、そう、だよね。……頑張るよ、私。』
自分を納得させるかのように何度も頷く駿東。
赤井はほんの少しだけ眉を下げた。
「……さて、そろそろ移動した方が良い。
標的を仕留めても場所がバレては元も子もないからな。」
『あっ、』
慌てて荷物をまとめた駿東は先に歩いていた赤井の後を追う。
『とっ……ところで秀くんは何で日本に？いつ来たの？』
「もう1年近くは日本にいると思うが……忘れたな。
目的は君もよく分かっているだろう。」
スッと細められた目に、思わず駿東の背筋が伸びる。
『成程ね……接触は？』
「本体とはまだ……ってところだな。
ああ、そうだ。今の俺は「諸星大」だ、頼むよ。」
『モロボシダイ、ね。了解。』
ひとつ頷いたところでちょうど廃ビルの入口に辿り着く。
「あっ……大くん！」
『！』
「……」
外に出た瞬間、少し離れたところにいた女性が声を上げた。
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かるぴん(プロフ) - 沙羅さんお元気そうでよかったです！丁寧なお返事ありがとうございます！更新される日をたのしみにしています！お体に気をつけてお過ごしください〜！！ (7月4日 22時) (
レス) @page22 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - かるぴんさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて、書いていて良かったと思えますありがとうございます！！また更新していくので、どうぞよろしくお願いいたします！！ (7月4日 12時) (レス) id: fccd246cdb (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ウルさん» コメントありがとうございます！隙間隙間に下書きを書きつつあるのでもう少しお待ちくださいませ！応援ありがとうございます！！ (7月4日 12時) (レス) @page22 id: fccd246cdb (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - あまりの面白さに読む手が止まりませんでした！続きを読める日を心待ちにしてます！！ (7月4日 8時) (レス) @page22 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
ウル - 更新待ってます、頑張ってください!応援してます! (2023年5月3日 8時) (レス) @page21 id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2022年5月7日 10時
