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Aの右隣には柳が専属教師。
前には幸村がちゃっかり。そんな感じで席が決まる。
「ここは"副詞"を使う。」
『フクシ……』
「"副詞"は何があるか分かるか?」
『えっと……"ゆっくり"とか?』
「ああ。正解だ。
すぐ下の言葉を詳しく説明する単語のことを言う。」
『説明するやつ……っと。』
柳の説明を聞きながら
Aは別のノートにメモを取っていく。
柳の説明はとても分かりやすいらしい。さすが参謀。
「ほら赤也。be動詞はさすがに分かるよね?」
「あ……アム、アレ、イズっスよね?」
「……アレ、じゃなくて"are"だよ。読み方はアー。」
「そ、それっス!」
あの幸村の笑顔が少し引きつる。
頑張って……赤也…………。
『お、終わった!!ありがとう柳!』
「どういたしまして。」
嬉しそうにプリントを掲げるA。
全ての空欄がちゃんと埋まっていた。
「これでAの古典に関してデータが取れた。」
『う"……』
「さらに良い方へ更新されるのを楽しみにしてる。」
『!うん……!』
さり気なくAの頭を撫でる柳。
部屋の温度が2、3度ほど下がった気がした。
柳は素知らぬ顔だ。
Aは少し照れくさそうに顔を下げるが
すぐに思い出したかのようにカバンを開いた。
『クッキー焼いてきたんだけど……食べる?』
「「「食べる!」」」
全員の声が揃いAは少し驚くが
そんなに?、と笑いながらクッキーを取り出した。
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沙羅(プロフ) - I like chocoさん» コメントありがとうございます!気まぐれ更新ですが頑張りますねー! (2020年3月9日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - お、面白い!続き待ってます! (2020年3月9日 13時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2017年6月13日 23時