・後日談 ページ25
.
「きゃー！！」
「水谷さぁぁん！！」
『！？！？！？』
登校した途端、黄色い歓声の嵐。
「昨日の試合！凄かったよぉ！！」
「ファンになりました！！」
「好きです！！！」←
『えっ…………いや、え！？』
追いかけ回されるA。
もちろんAは全力で走って逃げた。
そして校舎内に駆け込み
前を歩く見覚えのある背中に声をかけた。
『ゆっ……幸村っ！！』
「ん？あ、おはよう……ってどうしたの？」
『たっ、助けてっ！！』
飛びつくAを受け止める幸村。
それから後ろの人集りを見て目を見開く。
「これは……凄いことになってるね。」
『何で、何で！？』
「落ち着いて。俺が何とかするから。」
『！う、うん……』
そっと微笑む幸村にAもほっと息をつく。
「ねぇ皆。」
「「！！」」
底冷えするような声色に
追いかけていた生徒たちはピタリと静止する。
「うちのマネージャー、あんまり困らせないでね。」
「「ﾋｨｯ……」」
にっこり。
笑顔の圧が半端ないって。
幸村、半端ないって。
「さ、行こうA。」
『お、おお……』
くるっと優しい笑顔に戻った幸村は
Aの手を軽く引きながら歩いて行く。
「そうだ、今日はＲ陣で一緒に弁当食べない？
Aはまだ１回も無いよね。」
『確かに……でも私マネージャー……』
「マネージャーだからだよ。
Aのデータ収集能力は蓮二にも劣らないから
アドバイスが聞けるだろ？」
『……良いの？
元不良のマネージャーと一緒に……なんて、』
「今のAなら大丈夫だよ。
あんなファンクラブが出来るくらいだから。」
『そ、そっか……』
嬉しそうに頬を緩めるAとは対照的に
幸村はスっと後ろのファンクラブ勢を見る。
「(今までの態度、許した訳じゃないから。)」
「「「(すみませんでした。)」」」
テレパシー会話で
幸村はファンクラブ勢を黙らせる。
当然と言えば当然だった。
不良だからだの、怖いだのと言って
Aをちゃんと見ようとしなかった人達の
手のひら返しに納得する者ばかりじゃない。
主に男子テニス部なんて。
「そう言えば蓮二が
Aのお父さんについて聞きたいって。」
『父さんの？別に良いけど。』
「俺も聞いても良い？」
『良いよ。』
そんなこんなでＲ陣の仲はさらに良くなった。
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沙羅(プロフ) - I like chocoさん» コメントありがとうございます！気まぐれ更新ですが頑張りますねー！ (2020年3月9日 14時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
I like choco - お、面白い！続き待ってます！ (2020年3月9日 13時) (レス) id: 1b7c1dd1e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2017年6月13日 23時
