戦国ゲーム実況者に成り代わり【女主】 (ページ8)

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第4話｢リアル実況｣ページ8

～カイレンside～
俺達は、くしゃみで汚れた主人公君の上着を洗うため川に移動した。上着を洗っている主人公君に、俺は声を掛けた。

｢やるじゃねェか。あの状況でよく見てやがったな。｣
？｢ありがとうございます。君が目が弱点だって言った時に、なんとなく思い付いたんです！｣
？｢お見事！｣
俺と主人公君の会話に、拍手をしながら怪しい声がわってはいって来た。

？｢素晴らしい。早速第一ステージをクリアとは。ワタクシ[ナカノヒトゲノム]監視役、13番街担当のパカと申します。｣
怪しい声のアルパカ...もとい｢パカ｣君は、聞いてもいない自己紹介と説明を始めた。
パ｢第一ステージ[アニマル合戦]。迫り来る巨大生物をいかに多く倒し切り抜けるかがポイントでしたが...｣
そこまで言ってパカ君は主人公君に近付いてく。

パ｢あのパンダと和解を試みた方は始めです、実に興味深い。新しいプレイスタイルは多くの閲覧者の心を魅了し結果再生数を大幅にはねあげます。今後も期待しておりますよ。｣
そういってパカ君は主人公君に風船を握らせる。...いや何で風船？

パ｢さあ皆様、ご自分の左手首にご注目！｣
俺達は、パカ君に言われた通り左手首を見る。そこには漫画でも出ていた様に数字が出ていた
？｢えっ、やだなにこれ...｣？｢とれません...｣
パ｢体表型カウンタです。お休みの間にナノチップを埋め込ませていただきました。街のメインサーバーと連動しておりまして、リアルタイムで[再生数]をお知らせいたします。｣
埋め込んだって...、誘拐もそうだが普通に犯罪じゃねェのか？

？｢再生数って...｣
パ｢えぇ、[入出様]にはお馴染みの言葉でしょう？...そちらのお二人も。｣
主人公君...もとい、入出の言葉に答えたパカ君は、今度はこちらに話を振る。
パ｢戦国実況の鬼ヶ崎様に、ホラー実況の皿屋敷様。｣名乗った覚えはねェんだがな...

｢...そんなことより、はやくこの状況を説明してくれねェかい？｣
パ｢おや、これはすみません。...では単刀直入に申します。貴方がたがここでなすべきことはただひとつ。そのカウンターを一億までまわすこと。すなわち、[ナカノヒトゲノム]リアル実況において、再生数一億ビューを達成すること。なおプレイ期間は無限にございますので｣

パカ君は言葉を少し区切り、圧力の様なものをかけながら続ける。
パ｢どうか、死ぬ気で実況してくださいませ。｣

パカ君はその言葉のあと、何も言えずに黙っていた俺たちを別の場所へと案内した。