フィルター越しのキラキラ (ページ44)

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「で、どうしたの？」

夢乃が隣で中村先輩を覗き込む

「あーそうだった、Aに用事があって」

「私ですか？！」

思いもよらない話の流れに背筋が伸びる

「高校の創立記念パーティーについてなんだけど」

そういえば、何か案内が来ていたなと思い出す

「A、これ行く？
俺さ，仲良かったやつ全員遠く行ったから
なかなか帰ってこないんだよね」

＂Aが行くなら行こうかなーと思って来た＂と
中村先輩が続ける

「なるほど…うーんどうしようかな、」

「えっ、ドレスコードありの立食パーティー！？
いいなー、超楽しそうじゃん」

中村先輩のスマホで夢乃が案内を見てつぶやく

「夢乃もこう言ってるし、せっかくだから行きます」

「まじ？じゃあ俺も出席にしとこ～
知り合い1人でもいるのは助かるわ！」

「また詳細連絡しますね！」

「んー、ありがと！じゃね」

授業が始まるのか足早に中村先輩が去っていった

「ドレスコードってことは海人くんスーツかな！？」

「じゃない？多分」

「えーっ！！見たい、絶対見たい！
帰り私のバイト先きてよーー」

「分かった、立食じゃあんまり食べられないしね」

まさか、中村先輩と2人でいる時間ができるなんて。

これがもっと早ければ、という気持ちが
久しぶりに湧き上がり複雑な気持ちになった