花香る場所で訪れるもの (ページ1)

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＂なんとなく＂を卒業したかったから

それがきっかけだった

なんとなく、行けそうな高校に行って

華やかなところで生活してみたくて
なんとなく、大学進学を機に上京した

そんな大学生活も4年目に入り、
なんとなく就活をしてありがたく働く会社も決まった

でも、ふと立ち止まってみた時に

このままでいいの？という違和感を感じて

仕事柄、少しでも役に立てばと

＂宅地見物取引士＂のテキストと

睨めっこしている現状に至る

「…だめだ、疲れた。甘いもの飲もう」

暖かな灯りに灯されたブックカフェで

テキストを開いて2時間が経過していた

ここのホットチョコレートで糖分補給しながら

資格試験の勉強をするのが最近の楽しみだ

…平日の昼だし、
席とったまま買いに行っても迷惑じゃないよね？

実際、あたりを見回してもあまり人がいない

テキストとノートを開いたまま、

飲み物を買うスペースへと向かった