霞色恋愛【鬼滅の刃】【時透無一郎】 (ページ8)

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どのくらい時がたっただろうか…。

誰かに腕を掴まれてハッと我に返る。

襲ってきた鬼の頭は潰れ…再生ができないのか動けないでいた。

朝日が出て塵となって消えた化け物

その私の手を掴んだ人は宇髄さん…。そう天元さんだった

後ろには母と父が兄を抱きしめて私を見て涙を流していた。

そしてもう大丈夫だよ。子供達だけにさせちゃってごめんねと泣きながら謝られた。

あの夜この住宅街にいて助かったのは私と兄だけだったとあとから聞かされた。

明るくなった街並みは…昨日までと一変…

天災にでもあったような光景だった。

私は仇を打つために鬼殺隊に入った。そして5ヶ月で甲まで昇進した。2ヶ月で柱になった子がいるって聞いた時は驚いて育て中の薬草切っちゃったけど…。

もうすぐ10歳になる…9歳の冬。あの日のことは決して忘れない。

だから…冬が近づいたり春になる頃とても寂しい気持ちになる。

あの時も天元さん言ってたなぁ

宇「俺がもっと早く到着していれば…助けられた。……鬼なんて知らずに…こんな思いさせずに平穏に暮らせていたのにな…。悪かった」

『…あなたは…悪くない。弱くて何も出来なかった私がいけないの。……ねえ、私も戦いたい。他の人にこんな思いはさせたくないよ。だから教えて、強くなる方法』

それで頼み込んで…育てを教えてもらったのよね。

母と父と兄は別のところで診療所を営んでいる。

もちろん鬼殺隊の隊員も診察したり泊めたりしているよ

私が鬼殺隊員になるって言った時には猛反対されたけどそれでも私は自分を貫いて…最後には協力してくれた私の家族。
絶対守りきると心に決めている。

私は藤襲山以外で一年中咲きほこる藤の花を育てたり育てにくい薬草を育てたりしていて階級が甲になった時に御館様から特別に今のお屋敷を頂いた。

お屋敷の隣に大きな敷地があってそこで温室を構え薬草や様々なお花を育てているからいつの間にか花屋敷と呼ばれていた。

軽い治療も行うし、屋敷には隠もいるし…比較的賑やか。

『よし、また明日も頑張らないと』

昔のことを改めて思い返してしまったけど気持ちを切り替えて湯船から出た。