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私は
父 母 兄 姉 妹 弟 の7人家族だった
5年前の寒い冬…鬼に襲われるまでは…。
父は医者で母は薬学に長けていて2人で診療所を開いていた。冬に薬草が足りなくなった父と母はそれをかいに遠出をしていて…家には私と兄 姉 妹 弟が残っていた。
最近夜に人喰い熊が出るだの 1家が狼に食い殺されるとかそういった物騒な事件が多いため街の人達は皆警戒していた。
兄「いい加減、寝るぞ〜」
姉「ほら、Aもまた明日、本は読みなね」
妹「おねーちゃん、一緒に寝よ!」
弟「あ、ずりぃ!俺も寝る!」
兄「ははっ、Aは人気だなぁ〜。こんな時間まで」
姉「お姉ちゃんもAに抱きついちゃお!!」
その日は両親がいないってことでいつもは寝ている時間になっても起きていた私達。
もう夜も深くなってきて、寝ようと準備し始めた時………
大きな音とともに窓が割られ何かが入ってきた。
ガラスは飛び散り寝室はぐちゃぐちゃに…。
咄嗟に 私は弟を 姉は妹を
兄は入ってきた侵入者に掴みかかり外へと投げ飛ばした。
でも…直ぐに分かったの。兄と私以外みんな生きていないって……。
部屋は……血だらけで…とても助かるような状況じゃなかった。
さっきまで笑顔で話しかけてくれていた大切な弟をそっと布団に寝かせてフラフラとした足取りで外へ出た。
そしてその光景を見てさらに言葉を失った。
周りの家…全てが壊され血の匂いがした。
そんな私たちに襲いかかってくる大きなタコのような化け物。兄の片腕がなくなっていることに気づいた私。
兄「A……っ逃げろ…」
外に出てきた私を見て…そう言葉を放つ兄。
痛いじゃ表せないほど壮絶な痛みに襲われているはずなのに化け物から私を守ろうとしてくれた。
色々な感情が混ざり合いフツフツと怒りが込み上げてきた。
私は兄の制止を振り切って
刃物を片手に鬼に向かっていったのを覚えている。
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作者名:結苺。 | 作成日時:2023年6月28日 8時