60.もう無理 ページ10
フジ「レトさんから少しだけ聞きました」
屋上へ繋がる階段の踊り場。
物置きのようなそこは少しほこりっぽい。
『……そっか』
フジ「その…A先輩も、キヨも、お互いに色々あったんだなって知って」
『……』
フジ「今も…」
そのフジくんの言葉に思わず反応してしまった。
気にしすぎだって自分でも思ってるのに。
『私、たまにキヨの先輩だってこと忘れるの』
フジ「え？」
『キヨは落ち着いてるのに、私ばっかり余裕なくて…もっと先輩らしくいたいのに…』
子供みたいだとか、面倒くさいとか思われたくなくて。
それを頑張って言動にしてるのになぜか上手くいかない。
『本当はね、今みたいなことがあっても冷静に受け止めたいの…でも…』
フジ「A先輩…」
『私…自分に自信なくて…余裕もないっ＿＿』
少しでも気を抜けば流れてしまいそうな涙を必死に堪えていたら、不意にフジくんに抱き締められていた。
『フ、フジくん…』
フジ「逃げないで、A先輩」
驚いて離れようとする私の弱い抵抗に対して、腕に力を込めるフジくん。
フジ「……俺が守りたい」
『……えっ？』
フジ「その先輩の不安とか悲しみとか、全部忘れさせてあげたい」
頭の上から聞こえるその低い声は、この静かな空間でははっきり聞こえて。
フジ「俺がキヨだったらいいのに」
『ね、ぇ…フジくん…？』
フジ「俺はA先輩をそんな気持ちにさせたくない…」
フジくんが何を言いたいのか分からなくて、ただこの状況に緊張するだけ。
いつの間にか彼の大きな手は私の頭に置かれていて、少しだけ身を任せるようにして抱き締め続けられた。
フジ「ねぇA先輩」
『…な、に？』
フジ「ごめんなさい」
『どうしてフジくんが謝るの…？』
フジ「先輩を困らせるのは分かってるけどもう無理…」
どういう意味？と聞く前にフジくんの口が開いた。
フジ「A先輩、好きです」
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雪だるま - お久しぶりですももさぁあああああああん！！！！色々な事情でしばらく来れませんでしたがやっと来れたと思ったらちゃんと素直に言えてるやーーーん！！！！やったぁああああああ！！！！！！！！！！ \( °∀° )/ (2018年3月27日 23時) (
レス) id: aba88974a5 (このIDを非表示/違反報告)
ちーさん - 続きがすごく楽しみです！更新楽しみにしてます！ (2018年3月12日 21時) (レス) id: d5376059b0 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - カリカリうめ。さん» 本当ですか…！！嬉しいです！ありがとうございます！頑張りますね！(^-^) (2018年2月26日 6時) (レス) id: 6a5ecf0a40 (このIDを非表示/違反報告)
カリカリうめ。 - めっちゃこの小説好きです！更新頑張ってください( *｀ω´) (2018年2月25日 23時) (レス) id: 9679f84d06 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ゆきのさん» いえいえ！コメント嬉しいです！いつもありがとうございます(^-^) 最近忙しくてなかなか更新できてなくてすみません(;_;) (2018年2月19日 6時) (レス) id: 6a5ecf0a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もも | 作成日時：2018年1月4日 18時
