66.いっぱいくれる ページ16
『な、なんで…』
キヨ「だって先輩が急に…」
そこでお互いに言葉が詰まってしまい、しばらくの沈黙。
キヨ「場所変えよ」
今度は腕じゃなくて、私の手をしっかりと握って歩き出した。
手を引かれて歩いている間も、何か話すわけではない。
そんなズカズカと進むキヨの背中を見ていたら、無性に抱き着きたくなった。
『き、よ』
キヨ「入って」
どうやら目的の場所に着いたようで、入れと促されたそこはいつも一緒に過ごしていた多目的室。
ピシャリと閉められた空間は、たった２人の…
ふたりだけの空間。
キヨ「正直、俺めっちゃ困ってる」
『え？』
キヨ「A先輩がなに考えてんのか全然わかんねぇ」
１番前の机に腰をかけたキヨが、やっと私を視界に入れた。
キヨ「急に冷たくなって見放されたと思ったら、今度は大好きとか言ってくるし」
『……キヨ、あのね』
キヨ「ごめん、A先輩」
視線を逸らして、少し俯いたキヨが消え入りそうな声で呟いた。
キヨ「不安にさせて…ごめん」
『…キヨ？』
キヨ「本当は俺が守ってあげなきゃいけねぇのに、先輩を不安にさせてるのは俺ばっかで…」
自分の意志よりも先に、体が動いてしまっていた。
キヨの胸に飛び込んで、思いきり抱き着く。
『キヨはいつも私にいっぱいくれるよ…いっぱい…』
キヨ「…なに、を？」
『幸せを』
キヨと出逢ってから、幸せだなって思うことが増えた。
ふと脳裏を過るキヨとの思い出や会話も、思い出すだけで幸せになれる。
『だけどその分、嫌なこととか辛いことだってたくさんあるの…』
背中にゆっくりと回された彼の腕を感じながら、言いたいことを全部言ってしまおうと決めた。
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雪だるま - お久しぶりですももさぁあああああああん！！！！色々な事情でしばらく来れませんでしたがやっと来れたと思ったらちゃんと素直に言えてるやーーーん！！！！やったぁああああああ！！！！！！！！！！ \( °∀° )/ (2018年3月27日 23時) (
レス) id: aba88974a5 (このIDを非表示/違反報告)
ちーさん - 続きがすごく楽しみです！更新楽しみにしてます！ (2018年3月12日 21時) (レス) id: d5376059b0 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - カリカリうめ。さん» 本当ですか…！！嬉しいです！ありがとうございます！頑張りますね！(^-^) (2018年2月26日 6時) (レス) id: 6a5ecf0a40 (このIDを非表示/違反報告)
カリカリうめ。 - めっちゃこの小説好きです！更新頑張ってください( *｀ω´) (2018年2月25日 23時) (レス) id: 9679f84d06 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ゆきのさん» いえいえ！コメント嬉しいです！いつもありがとうございます(^-^) 最近忙しくてなかなか更新できてなくてすみません(;_;) (2018年2月19日 6時) (レス) id: 6a5ecf0a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もも | 作成日時：2018年1月4日 18時
