3.顔上げろよ ページ3
『しししし失礼、します…』
フジ「お、きたきたー」
何度目でもやっぱり顔は俯いたままで、ゆっくりとジョッキを手に取った。
あまりの緊張で手が震えてカンカンカンと音をたてて中の飲み物が揺れている。
そしてそれをテーブルに置こうとしたとき。
『うわぁっ！？…え、あ、あっ、』
牛沢「おわっ！だ、大丈夫！？」
手に持っていたジョッキも、抱えていたお盆に乗っていたジョッキも全てテーブルの上で倒してしまった。
そのせいでお客様の服もびしゃびしゃになってしまっている。
まずは、お客様の服を拭くべき？
それとも謝るのが先？
でもテーブルも拭かなきゃ…。
私の頭はいっぱいいっぱいで何も行動することが出来ない。
レト「俺たちは大丈夫だから、まず店員さんは自分を拭いて？」
フジ「テーブルも俺ら拭きますから」
私はただ立ち尽くすことしか出来なかった。あれ、おかしいな。
こう…体が浮いてるみたい。男の人なのに優しい？
なんで私の失敗なのに笑って許してくれてるの？
『あり、、が…』
キヨ「え？」
『ありが、とうござ、い、ます…』
男性に感謝を伝えたことなんて初めてかも知れない。
こんなに長い間関わったことさえなかったんだから。
誰にでも失敗はありますよ、って言ってくれたこの人たちに出会えてよかった。
キヨ「でも、その態度はよくねぇな」
レト「ちょっとキヨくん！」
キヨ「だって本当のことだろ？ずっと下向いてたら怖いし、客だっていい気分にはならねぇぞ」
それは、私だって分かってる。気味悪いって感じられてることだって自分で気付いてないわけない。でも、出来ない。無理。怖い。
『ごめ…んな、さい』
キヨ「本当にそう思ってるんなら顔上げろよ」
フジ「おいキヨそれは言いすぎだろ」
『……』
やっぱり、男の人は怖かった。優しいなんて嘘。
なんで私に関わってくるの？私のことは自分でできる。
指図なんてされたくない。
キヨ「おい、聞いてんのか？」
フジ「ごめんね、気にしなくていいから仕事行って？」
キヨ「フジは黙ってろ」
ガタン、と椅子から立ち上がる音。私、殴られるの？叩かれるの？
"お母さんみたい"に…。
と思っていたら、伸びてきた手が顎に添えられて、ぐいっと顔を持ち上げられた。
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もも(プロフ) - もちもちもちこさん» お待たせしてしまい申し訳ありませんでした！やっと続編出します！ (2018年2月24日 19時) (
レス) id: 6a5ecf0a40 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ちーちゃんさん» 遅くなってしまってごめんなさい！！やっと続編に行きます(;_;) (2018年2月24日 19時) (レス) id: 6a5ecf0a40 (このIDを非表示/違反報告)
もちもちもちこ - 続編ないんですか？続きがとても楽しみです！ (2017年10月31日 16時) (レス) id: 3032de0fc2 (このIDを非表示/違反報告)
ちーちゃん - ももさん}いやいや私のこの頭が理解力が低いもんで。すいません。(._.)怒っときます。(._.)ゞﾍﾟｼ ﾒ! はいすいません。なかなか見る暇がなくて久しぶりに来たらいいとこまでいってるじゃないですかぁ~！引き続き頑張って下さいね！応援してます！( *´艸｀) (2017年9月22日 22時) (レス) id: b018cf85ec (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - reiponnさん» とうとうキスしてしまいました…長かったですここまでくるのに…(笑) 恋の力って凄いんですね〜(人事) (2017年8月30日 12時) (レス) id: 6a5ecf0a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もも | 作成日時：2017年7月2日 8時
