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「あ、マネージャーさん着いたって。
じゃあ、行ってくるね」
迎えを知らせる連絡がくるギリギリまで
ゲームをしていた海人が慌ただしく靴を履く
「行ってらっしゃい!」
ガバッと長い両腕を広げ海人がニコニコと立つ
そっと抱きつくとすっぽりと海人の匂いに包まれる
「Aも大学気をつけて行ってね」
「はーい」
「バイトから帰る時と家着いたら言ってね?」
「分かってる!過保護なお父さんか!(笑)」
「おとっ…彼氏です〜」
抱きしめあったままゆらゆらと揺れる
「…まじでそろそろ行かなきゃ」
海人の一言で名残惜しそうに身体が離れた
「海人、」
少しだけ背伸びをし、
両頬に手を添えて小さくキスを落とす
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
ニヤニヤとした顔をマスクで隠しながら
海人が出て行きドアが閉まる音が響いた
壁にかかっている時計を見ると、あと数十分で
外に出なきゃいけない時間を指していることに気付く
「…やば!」
もし、あの時のカイトくんが海人だったら。
なんて、最低なことが脳裏によぎることは
絶対に、誰にも言えない秘密だ
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作者名:ぷらむ | 作成日時:2021年2月20日 22時