夢の中の君は。 (ページ22)

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海人を見送ったあと、
今日は特に予定もないから掃除でもしようと
海人とお揃いのヘアバンドをつけ前髪を上げる

「やっぱり綺麗」

窓辺に置かれた花を見つめ呟く

あの店員さんに感謝しなきゃなと
次はどんな花を飾ろうかと少しだけ胸を躍らせた

「もーーコード絡まってるじゃん」

やりっぱなしのゲームたちを見ながら片付けを始める

棚に片付け、ふと手を止め家中を見渡す

お揃いのヘアバンド

色んなものの収納場所

増えていく私物

窓辺で風に揺れる私が選んだ花たち

確実にこの家が少しずつ私の色を含んできている

＂ここに住めばいいのに＂

＂俺の職業柄あんま外出歩けないの申し訳ないし
せめて家の中でくらい一緒にいたい＂

ここ数日、
1人になると必ず頭の中で思い出す海人の言葉

たまに自分の家にも帰るけど、
明らかにここにいることの方が多くて

確かに、今の状況って意味あるかな？
なんて考えることもある