夢の中の君は。 (ページ34)

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「あ、やっと戻ってきた！
ちゃかもゲームやろーぜ」

「まじでこいつ容赦しねーからちゃか気をつけろ」

「おー俺これ最近やってねー！
てか、松倉が極端に弱い説ない？」

リビングに入るなり元太くんが人懐っこい笑顔で
宮近さんを呼び隣に座らせる

「じゃあ俺休憩～」

コントローラーを宮近さんに渡した海人が
後ろのソファーに座り、隣においでと視線を向ける

隣に座るとすぐにグッと腰を引き寄せられた

「海斗と何話してたの」

「ん？いや普通に世間話」

「…ずーっと喋ってたから嫉妬したんですけど」

引き寄せた腕がそのまま身体に絡みつき
抱きついたまま首筋に顔を埋める

「ちょっ…と！みんないるから、」

「別に付き合ってるからくっついていいじゃん
俺はみんなに見せつけたいタイプなの～」

3人はというと、完全にゲームの虜で
私たちがいる後ろを振り返る気配は一切ない

少しくらいならいいか、と
無言で海人がすりすりしてくるのを受け入れる

「A、」

小声で呼ばれ顔を見るとそのまま唇が重なった

「なんかこういうのドキドキすんね？(笑)」

「…ばか」

鼻先をくっつけてくすくすと小声で笑い合う

「ちょっと肌寒いね、みなさん大丈夫ですか？」

換気のために
少しだけ開けていた窓を閉めに立ち上がる

窓を閉めようとしたとき、

夜風に吹かれたのだろうか

向日葵の花びらが少しだけ散って
花瓶の周りを彩っていた