夢の中の君は。【3】 (ページ19)

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夢を見た

向日葵畑にいるのは

15年前の私たちじゃなくて

今の私と海斗くん

手を繋いでゆっくりと向日葵畑の中を歩いている

時折、2人で笑い合って急に立ち止まったかと思えば

海斗くんが恥ずかしそうに笑いながら

＂______ ＂

言葉を紡ぐの。

その言葉を聞いて私は泣いていて、

「…夢か」

夢から覚め、隣を見ると

すやすやと眠る海斗くんの姿が目に入る

思わずそっと抱きつくと、

少しだけ不機嫌そうに低い声をあげる

「…どしたの、怖い夢でも見た？」

「ううん、逆。海斗くん出てきた」

「まじ？どんな夢？」

「…秘密。おやすみ」

「なんだよ(笑)気になって寝れねーわ」

それは、幸せな未来を暗示するかのような予知夢。

夢って口に出したら正夢にならない、って
聞いたことがあるから。

夢の中の君がかけてくれた言葉を

夢の中の君の笑顔を

直接聞くことが、見ることができますように

これから先の未来へ願いを込めて

大好きで大切なあなたの隣で

また、夢の中へ意識を手放した