にじゅうはち ページ30
司「俺は怪異さ。何か一つを代償に呼び出したものの願いを叶える。あまねが叶えるのは生きた此岸の者の願い事。」
光「⋯」
司「そして俺が叶えるのは死んだ彼岸の者の願い事。彼は願って俺は応じた。だから俺は願いを叶える」
「よいしょぉ」
司「俺のやり方でね」
光「⋯」
「へいよっ」
司「さぁミツバ。君の願いを叶えてあげるね!」
「せんぱーい!準備出来たよー!」
桜『分かった』
ザザッ
『こんな噂知ってきますか?‘昇降口の首折さん’』
ミ「!?」
『中等部の昇降口に出る首の折れた幽霊のお話。彼はとても寂しがり屋の幽霊なので、あなたに話しかけてくるかも知れません』
『ねぇ僕のこと忘れちゃったの?』
ミ「あ、うぁ うぅ」
光「三葉!」
『もしも彼の名前を答えられなかったなら、その時は首を折られて彼と同じ姿にされてしまうでしょう』
「やだーに気持ち悪い」
「中等部の昇降口だっけ」
「首だよ首。おられちゃうんだって〜」
ミ「ぅう ああ あぁぉぉ」
光「嘘だろ⋯⋯三葉⋯⋯っ」
ミ「源⋯くん」
ザザザッ
司「さぁ。これできっとみーんな君のこと忘れられなくなるよ。良かったね!ミツバ!」
光「⋯」
女子トイレにて
ユラッ…
ヒュルルルッ
花「どうかした?白杖代」
寧「?」
花「⋯!」
寧「花子くん!?」
司「七不思議は人と怪異の関係を正しく保つと言うけれど、そんなものは必要ない。」
「人も怪異も望むようにあればいい。」
光「⋯⋯っ」
司「それで壊れちゃうような世界なら壊れた方がいいんだって⋯⋯そう思わない?」
光「三葉⋯?」
司「ミツバの願いは少し曖昧だったんだー。此岸に残って何をしたいのか分からない。でもこのまま終わりたくない。みんなの記憶に残りたい⋯⋯」
「願いが曖昧だと中途半端な怪異にしかしてあげられない。でも、今は違う。後輩のおかげだよ?」
光「俺の?」
司「そう。君はミツバの本当の願いを引き出してくれた。願いが⋯未練が強ければ強い程怪異はより確かで協力な存在になれる。三葉の願いはこう
友達が欲しい
友達と一緒にいたい
これから先もずっと」
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作者名:雨和 | 作成日時:2023年12月15日 16時