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蹴り技が得意で誰よりも頭のいいアイツも
我慢強くて誰よりも力強いアイツも
相手の攻撃を華麗に避けデカい一撃を与えるアイツも
誰一人としていない
相性が悪い、苦戦している
どんな理由を並べようとも代わりなんていない
そういう意味でモモタロスが言うと
良太郎『そうじゃないよ』
良太郎が否定した
モモタロス｢あ？｣
意味わからねぇ、と言いたげなモモタロスだったが
ふと何かがあることに気がついた
手にしたのは…
センスのない良太郎とAのイメージで
イチから生み出されたあの携帯
良太郎『一緒だから、ウラタロス達も』
これがある限り、傍にいる
声が聞こえなくても、その姿がなくても
気持ちはずっと一緒
モモタロス｢クッソ…ほんとに消えちまったのかよ…！！｣
ここでやっとモモタロスがぽつりと本音を呟いた
やはりモモタロスも
あの3人が消えた事実を受け止めきれていなかった
だからきっと、本調子になれなかったのだろう
隙を狙ってイマジンが攻撃しようとしたが
モモタロス｢本当に！！！！｣
その考えは呆気なく砕けた
モモタロスの力の籠った強大な一太刀が
イマジンを斬りつける
その光景を駆けつけた侑斗も目にしていた。
モモタロス｢亀！熊！ハナタレ小僧！！｣
モモタロス｢勝手にいなくなりやがってこの馬鹿野郎！！｣
勝手に別れの言葉もなく
突然いなくなった3人に対して怒るモモタロス
誰よりも仲間を大切にしていた彼らしい言葉
モモタロス｢オラァ！！｣
斬って、斬って
蹴って蹴って
喧嘩をするように戦うモモタロス
彼の中で何かが吹っ切れたのだろう
良太郎『モモタロス…』
まるでなんでいなくなりやがった！と
行き場のない気持ちを
戸惑う気持ちをぶつけるように荒々しく戦う
モモタロスが押して、イマジンが押される
戦いが有利な方に傾いた時
真剣な空気をぶち壊すように
手にしていた携帯から
この場の空気に合わない音が鳴り響いた
モモタロス｢ん？｣
イマジンがよろついて距離が出来たと同時に
モモタロスは突然鳴り響いた携帯に目をやるが
今はイマジンを倒すことが最優先だ
気にしている暇はない
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作者名：ぽちゃた | 作成日時：2022年2月6日 16時
