今と未来、僕と君 11 (ページ35)

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愛理｢どう…？｣

デンライナーの車内に

重苦しい空気が流れ始めたのとほぼ同時刻

ミルクディッパーには愛理と侑斗の姿が

そんなミルクディッパーに

デネブ｢大変だー！！！侑斗、大変だ！！！！！｣

ひょっとこのお面に太鼓をドンドン叩きながら

見た目も何もかもが騒がしいデネブが突撃してきた

完全に不審者である

何も知らない人に通報されていないことが奇跡だ

侑斗｢バカ！！お前はくるんじゃない！｣

愛理に見られるわけにはいかないと

何とか店に入りかけたデネブを外に追い出し

侑斗も一旦外に出て話を聞くことに

侑斗｢野上のイマジンが？｣

デネブ｢うん、もう止められないらしい…｣

デネブも悲しんでるのか

ゴンッと壁に頭をつけて落ち込んでいる

侑斗｢で、野上とAは？｣

デネブ｢の、野上とAは！！｣

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ズルズルとタイヤを3個分運ぶ良太郎

突然デンライナーを飛び出したかと思えば

土手の方でトレーニングをしていた

A｢良太郎、ハナちゃんたち心配してる｣

電話を切って良太郎に話しかけても

返事はなく、良太郎は何も言わない

もうずーっとこの調子で

Aが何を言っても良太郎は耳を傾けない

A｢もういいよ、そんなことしても…｣

そんなことしても、止められない

そう言おうとしたが言えなかった

いまだに心の中でもしかしてと

期待してる自分がいる

そんな自分の期待を裏切るような言葉は言えない

A｢ハナちゃんが言ってたよ、良太郎のせいじゃないんだって｣

A｢私もそう思う、誰も悪くない｣

誰も悪くない？違う、ちゃんと覚えていたら

もしかしたら違う未来があったかもしれないのに

なぜ大切なものほど消えてしまうのだろう

良太郎｢A…｣

やっと名前を呼んだかと思えば

足はまだ動いていた

止まっていない、いや…きっと止まれないのだろう

良太郎｢僕、モモタロス達が憑いていなかったらって思うことがあるんだ、何回も｣

良太郎｢ウラタロスのせいで寝不足になるし｣

良太郎にしかわからない大きな苦労

みんながいなかったらと

思わなかった日がないといえば嘘になる