今と未来、僕と君 11 (ページ27)

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頭をぐちゃぐちゃにかき乱されるような変な感じ

初めて聞く声のはずなのに矛盾するかのように

どこか懐かしさも感じる

U｢それってさ、Aちゃんが記憶の核だからだったりしない？｣

A｢え｣

U｢イマジンの仕業でもなんでもないならもうそれしかないんじゃないかな｣

A｢うーん、そうかな｣

朧気だった

霧がかかったような、そんな感じ

誰かが触れているのにその"誰か"の顔が見えない

中身はウラタロスだが良太郎に抱き上げられた時や

背中に額をつけた瞬間

遠い昔に同じことをしたようなそんな感覚に陥った

上手く言えないけれど

今目の前にある景色とピッタリ重なるような…。

A｢そういえば前にも似たようなことがあった｣

U｢それって？｣

A｢まだウラに会う前…ちょうど良太郎が電王として戦い始めるくらいだったと思うんだけど｣

身を乗り出す勢いで思ったことを全てぶつけた

今思えば前にも似たようなことがあった気がする

まだモモタロスやウラタロスたちと出会う前

良太郎がモモタロスと共に電王として戦うことになったあたり

A｢急にイマジンに狙われてそこそこのピンチになった時に｣

A｢私と同じような声が頭にすーって入ってきたんだよね、突然｣

まだ電王のことも、時の運行のことも

何もわからず

突然イマジンを目にして殺されかけた時に

自分によく似た声が頭の中に響いたのを思い出した

A｢特異点と守護者はお互いを護り｣

A｢時の運行を守る使命がある、とかなんとか｣

あの時は何を言ってるのかさっぱり分からなかった

特異点？守護者？時の運行？

わからないことだらけでただただ頭が混乱して

特異点については理解したつもりでいるが

特異点と違い記憶の核というものは謎に包まれていることが多い

U｢やっぱりそれ、記憶の核ってやつに関係してるんじゃない？｣

A｢私もそう思うけど私自身イマイチよく分かってないというか、ピンと来なくて｣

U｢そこの所はオーナーに聞いてみるのが1番早いかもね｣

A｢………うん｣

父さん、母さんという言葉がどうも引っかかる

幼少の頃の記憶はあまり覚えていない

まさかこれがあの出来事の予兆だったなんて

この時は思ってもいなかった