満点星3

112 ページ17

kj side




fk｢外に出たい？｣





｢…厳しいやんな…｣




最後の写真が撮りたかった



ちゃんと9人揃って写真撮れるのがもう今が最後な気がしたから




iw｢…先生に聞いてみよう｣




｢ほんま！？｣




iw｢俺も写真撮りたかったからさ笑

ほら行くぞ｣




厳しいお願いなんて百も承知





でもこれが最後だから






Dr｢…うーん

宮舘くんの体調も最近良くないから正直外に出すのはね……｣





｢そこの庭のところでいいんです…！

写真撮りたいんです……！！

10分だけお願いします…！｣





iw｢僕からもお願いします｣






Dr｢…分かりました

10分だけでしたらいいですよ

但し何か少しでも異変を感じたらすぐ戻って来てくださいね｣





kj｢はい…！｣



iw｢良かったな、康二｣




｢おん！！｣







こんなに嬉しかったのは久々だ


大袈裟かもしれんけど…笑





｢みんなー！！

外出てええって！！！｣



mm｢まじで？｣




sk｢じゃあ早速準備しよっか！｣




だては普通の車椅子に乗ることが厳しいからベッド車椅子に乗って出る



久しぶりにベッドから動いたから少し硬直もある



マッサージしてても体は固まってしまう



iw｢戻ってきたらマッサージしてやろうな｣




｢…おん｣




防寒対策もしっかりして庭に出る




nb｢やっぱりさみいな｣



mm｢寒すぎない？｣




｢ここで撮ろ！！！｣





ここの木が俺はすごく好き



春になったら満開の桜を咲かせてる




だての病室から見たときにここで撮りたいってずっと思ってた





fk｢久しぶりだな撮るの｣




ab｢9人ではすごい久しぶりだね｣




ここ最近ずっと8人の撮影で寂しかった



やっと撮れるんだ



｢よし、撮るで！｣




だてを真ん中にだてを囲むように撮る







カシャっとなった瞬間







｢…え、？｣





ほんの少しだけ




ほんの少しだけど






だてか笑っていた







｢…だて…っ｣

113→←111

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す