310 食べられない… ページ10
和side
翔ちゃんの言うことは図星で…
ご飯を食べるとなる、ゔっ…って感覚が気持ち悪くて
少しずつ食べるのを避けるようになったのはホント。
でも
食べなければ食べないほど
次に食べなきゃいけないご飯のことを考えて憂鬱になる
気づいたら
食べ物を前にするとため息が漏れるくらいで
食べ物が喉を通らない…
1人でいると
何とか食べなきゃ、と思って頑張ってみてはいるんだけど
一口食べて、ギブアップってことが増えた。
そうしてるうちに自分でも分かるくらい痩せちゃって…
着替えの時に
鏡に映った自分が想像以上に細くて驚いた
制服のベルトも
穴を詰めないといけないくらいブカブカになってきたし…
怖くて体重計には乗れないけど
絶対減ってる
異変に自分で気づいてるからこそ
ものすごく怖い…
・
・
・
目の前で心配そうな目をして俺を見つめる翔ちゃんがいて…
何も言っていいのかわかんないや…
ただ、食べれなくて…
おなかも空かなくて
どんどん痩せるだけで
栄養不足なのも感じてて
負のサイクルからなかなか抜け出せないんだけど
どうしたらいいのかわかんない…
『ごめん、、ね…』
食べれないことに謝ることしかできない…。
翔『…食べるの、つらい？』
『……』
優しく聞いてくれる翔ちゃんに
今は頷くことでしか返事ができなくて
翔『そっかそっか…早く気づいてあげられなくてゴメンな、、』
勝手に流れ始める涙が俺の頬をつたう…
食べれない不安と、罪悪感
それに
明らかな異変に戸惑う自分と
ただただ、食べ物を拒否し続ける俺の体。
全部がコントロール効かなくて
『っん、、ヒクっっ、っ…』
翔『大丈夫だから、、無理しなくていいから…』
背中を優しくさすってくれる翔ちゃんの手。
この手に何回も助けられて来たのに
それを拒否しようとしてた俺。
何やってんだろホント…
でもホントに今はご飯を食べるのが怖い。
吐くのも嫌だし、だからといって我慢し続けるのも苦痛なんだ…
・
・
・
翔『…なんか…あった？きっかけとか、、俺でも、智くんでも話せない…？』
ほとんど食べられなかったパスタを翔ちゃんは嫌な顔せず『大丈夫』って片付けてくれて
ソファーに座って2人だけの落ち着く空間を作ってくれた
きっかけ……か…
それは確実に、あの夜中に戻しちゃった日で…
あれ以来異変をずっと感じてる
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ren(プロフ) - 桂さん» 桂さん、リクエストありがとうございました！楽しんでいただけたみたいでなによりです^_^また何かありましたらお待ちしています！ (2017年11月13日 13時) (
レス) id: 39ec198f60 (このIDを非表示/違反報告)
桂 - renさん、こんばんは。拒食症気味の和くんとそれを支える翔くんを書いていただき、ありがとうございました。 3人にも優しくされて拒食を克服していく姿が可愛らしくとても微笑ましい感じで嬉しかったです。 (2017年11月10日 20時) (レス) id: cab6509c0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ren
| 作成日時：2017年9月30日 23時
