308 ページ8
和side
トントンって肩を叩かれてる感覚があって
目を開けると
いつもと違う風景
少し頭をあげると
そこはリビングで
翔『気持ち悪いのはもうへいき？』
口の中に残る苦い感覚に
全てを思い出した…
『うん、、もう平気。ゴメンね。夜中に起こしちゃって』
ここ最近忙しそうにしてる翔ちゃんを夜中に起こしたのもあるし
迷惑をかけるのもイヤで…
『ちょっとご飯食べ過ぎただけだから、心配しないで？』
『たまたまだから…それにもう平気だし！』
元気アピールをしてみたけど
翔『そうとは思えないんだけど、？』
翔ちゃんの少し鋭い目が俺を捉えてて…
翔『…いつから？』
追い詰められるけど…
『いや…ううん…たまたま』
本当に、なんでもないんだもん
たまたま、昨日は酷かっただけで…
『それに、もうよくなったし…』
翔『それは点滴のおかげ。だいぶつらそうだったよ？』
『吐くの苦手なだけだから、、』
言い訳に言い訳を重ねて
優しくしてくる翔ちゃんを
なぜか拒否してる自分がいる…
原因は自分でもよくわかってない。
それに
急に、だった…
体調が悪いわけじゃなかったし
前フリは何もなくて
ただ、吐き気が襲ってきて
耐えきれなくて吐き出して…
よくわかんない…
翔『…とにかく、、今日は少し病院でゆっくりしような、？』
『いや、、いいよ。もう平気だし…』
点滴のおかげかもしれないけど
体は軽いし
どこもツラくない…
翔『でも、あんだけ吐いて大丈夫なわけないだろ？』
やっぱそうなのかな…
翔『今日いっぱい様子みて、大丈夫そうだったらそれでいいから』
翔ちゃんはいつだって優しい。
でも
今はその優しさが苦しくて
俺は翔ちゃんも、翔ちゃんとの時間も避けるようにして
食べることからも逃げるようになった
俺は翔ちゃんに迷惑しかかけてない…でしょ？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 346人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ren(プロフ) - 桂さん» 桂さん、リクエストありがとうございました！楽しんでいただけたみたいでなによりです^_^また何かありましたらお待ちしています！ (2017年11月13日 13時) (
レス) id: 39ec198f60 (このIDを非表示/違反報告)
桂 - renさん、こんばんは。拒食症気味の和くんとそれを支える翔くんを書いていただき、ありがとうございました。 3人にも優しくされて拒食を克服していく姿が可愛らしくとても微笑ましい感じで嬉しかったです。 (2017年11月10日 20時) (レス) id: cab6509c0c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ren
| 作成日時：2017年9月30日 23時
