俺はただ、一生懸命に生きる 10 (ページ9)

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翔side

新幹線が着く時間に駅まで車で向かって

改札の前で立ってたら

デッカいスーツケースをフラフラしながらも引っ張ってる和の姿が見えてきて

改札を通ると

『かずっっ！！』

その場に崩れ落ちた

駆け寄ると、、

顔は真っ赤だし、、息も切らせて…

歩けそうな状態じゃなくて

『うごくよ？車行こうね…』

フラットにした後部座席に寝かせて

すぐに体温を計ると

39.3度…

かなりグッタリしちゃって

よくこの状況で仕事して帰ってこれたよな、って和のプロ意識みたいなとこをまた垣間見た気がする…

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病院の裏口から

和をまたおんぶして、真っ直ぐに智くんの待ってくれてる診察室へ、、

智『体あっついね、、』

『うん、熱39度超えてる…』

智『ちょっと支えてもらっていい？インフルの検査しよう。もしかしたら、、ってこともあるし…』

『そうだね、、わかった』

この熱の上がり方はたしかにインフルエンザを疑ってもおかしくない…

『かず、少し起こすよー』

グッタリして目はつむってるけど

意識はちゃんとあるから

声をかけて、俺にもたれかかるように背中を起こした

智『ちょっとごめんね、、、』

顔を智くんが抑えると

タイミング悪く目を開けちゃって

長くて白い綿棒が和の視界に…、、、

やばっ、って思ったけど

時すでに遅し…で

和『んん、、やだっ、、、！』

どっからそんな力出てくんの？ってくらいの勢いで

顔も体も捻って嫌がって、、

『和！少しでいいから動かないで、、危ないよ、？』

見られたらもう仕方ないから

強行突破

上半身は腕ごと俺が後ろから抱きしめるように抑えて

顔は智くんが片手で抑えて

もう片っぽの手にはあの長い綿棒

和『っやだっ、、！やめて…』

ポロポロ涙を流し始めた和にも智くんは

智『泣いてもいいけど動かないで～笑』

容赦なく

プスっと入れて

中をグリグリ…

もう声にならないくらいに
『ううっ、、』ってあの独特の苦しさに耐えようと必死な和がかわいそうで

智『はい、もういいよ～頑張れたね、、』

終わるとまたさらに泣き出した和

智『俺これ出して来るからちょっと相手しててもらっていい？』

体もツライのに

キライな検査でご機嫌斜めなのか

とにかくグスングスン泣く和の胸をやさしくトントンしながら

『かず？泣くとまた熱上がっちゃうからね、、』

寝れるように導いてく