俺はただ、一生懸命に生きる 10 (ページ8)

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翔side

画面越しからでもわかる

和の少し疲れた表情

和『あっ、、…36度9分…』

『大丈夫？クラクラしたりとかはしない？』

疲れなのか、微熱で…

和『ううん、今は全然へいき』

少し不安そうな表情で体温計をしまうから

『和、バックの中の赤色の印ついてる薬飲んでごらん？大丈夫。それ飲めば朝には少し楽になってるから、、』

まだ自覚症状は無いみたいだし

今のうちに薬を飲めば

これ以上酷くならないはず…。

『今日はもう寝な？明日も早いんだろ？』

和『うん…、』

たくさん話も聞きたいところだけど

休養が優先だからね…

『朝起きてまだ熱が下がらないようだったら必ず連絡してね』

和『うん、わかった。おやすみ翔ちゃん…』

ちゃんと下がるといいけどな…

俺が一緒に行ってあげられればよかったんだけど

仕事があるからやっぱり無理で…

当直の間も

頭の中は和のことでいっぱいだけど

俺にできることは何もなくて

悔しい…

・

・

・

翌朝に届いた体温は平熱まで下がってて

ホッと一息したんだけど

3日目の朝

和からの着信で目が覚めた

『もしもし？どうした？』

でてみれば

和『…頭いたくて…どうにか、、したぃ…』

『熱は？計ったの？』

和『7度８分…どうしよぅ…』

ホテルのベッドの上で

少し赤いほっぺの和が寝ている体制

今日の夜にこっちに帰って来るはずなんだけど

和『大阪ラストだから、、いかないと…』

眉間にしわを寄せながら頭痛に耐えて起き上がろうとしてる

『かず？薬ケースに入ってるカプセルのやつ、飲み込めない？でも先に何か食べてからにしないと。何かないの？』

ホテルだし、、、何もなさそうな予感…

和『ゼリー…ある、、』

ふらふら～と和が立ち上がって

ドリンクタイプのゼリーを取り出した

『うん、それでいいから飲んでごらん。急に痛くなったの？』

和『ちょっとだけ…寝る前にボーッとしたけど、、気のせいかなって思って…』

『そっかそっか、、、夜まで頑張れる？こっちつくとき駅で待ってるからね』

和『うん…』

どうにか夜まで頑張ってくれれば

俺が楽にしてあげられる

でもその日は

和から送られて来る体温が

下がることなく

徐々に上がってきてて…

和［今から新幹線乗るよ。まだ頭痛いけど寝れば大丈夫だと思うから…］

最後に送られてきたメッセージと

添付された体温計の写真は

38度を超えていた…。

1人で大丈夫かな…って不安でいっぱい