俺はただ、一生懸命に生きる 10 (ページ46)

今日:22 hit、昨日:6 hit、合計:279,067 hit

496 ページ46

岡田side

和には

リハビリ中はあえて厳しくしてるつもりだし

だからといって

普段はふつうに

友達みたいな感覚で仲良くして

メリハリはつけてるつもりだったから

俺もあんなことがあって

不安というか、

接し方も、リハビリの内容も

間違ってたかな…って

和だけじゃなくて
俺を信じてくれてる櫻井や大野にも

申し訳なくなった…

でもそんな不安は

大野に一蹴りされた

その日のうちに電話がかかったきて

智『和よりお前が焦ってどうすんのよ、笑』

いつもみたいに

ふふっ、って笑って

智『貸しだからね？今度どっか飲み連れてってね～』

明日とりあえずカウンセリングルームにこい、って呼び出し付きだけど

智『大丈夫、2人とも治したいって気持ちは一緒だろ？』

そりゃもちろん、、

俺もベストは尽くしてるつもりだ

でも責任ある仕事であるのは自分が一番よく分かってる

だからこそ

翌日

智『好きなとこすわってよ』

カウンセリングルームで

ふにゃっと笑った大野が

いつものドクターをやってる感じとは違う

カウンセラーとしての大野智の顔でいると

やっぱこいつすげえな、って思うんだよな…

和はソファーで大野にもたれかかりながら座っていて

和『おはよ、、岡田くん』

昨日よりは断然落ち着いてる

智『今日はスペシャルゲストもいるけど、特別なことはなんもしないからね…とりあえずコーヒーでも飲もっか、笑』

柔らかい自然光の入るこの部屋は

時間がゆっくり流れてるっていうか

病院って言われないとわからないような

不思議とリラックスできる空間…

智『あんまり緊張しないでいいからね。いつもと一緒だから…』

和と大野の関係も不思議で

和『うん、、』

智『リハビリの時さ…一緒にいれなくてごめんね？』

和『ううん…だって仕事だもん…』

智『ふふっ、ありがとね…和がたくさん頑張ってるって岡田からも聞いてたんだよ？』

和『…そうなんだ、、』

智『あっ、岡田どうせ言ってなかったんでしょ！』

『バレた？笑』

ハハって笑って

『だってそんなの恥ずかしいし、笑』

智『もぅ、笑。ツンデレのコンビはこれだから大変なんだよ～笑』

『はぁー？俺ツンデレじゃねえよ！笑』

和がこんな俺たちのやりとりにクスクスって笑って

もっとシリアスな会話になるかと思ってたけど

さすが大野だな…

ちゃんと空気感まで作り出せるんだもん…