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そして数ヶ月後、
廉のお母さんは…病気になった

日本での治療は難しく
たまたま父親の転勤先の国で
治療もできるということで
母親も海外に行くことになり
父親は日本に帰らず海外で家族で暮らそうと
考えていた

だが、廉は
『俺にはそばにいないと行けないやつがおる
だから行かれへん
でも会いには行くから』

と父親に1ヶ月説得し
『半年に1度は会いに来ること』
を条件に許された

そして、母親も海外に行った日から

廉は前みたいには笑わなくなった

母親が病気になった事を自分のせいだと思っていた

実際には脳に小さな腫瘍が出来たからであって
廉のせいではない

「俺がもっと支えてあげてれば…」
廉は自分を責め続けた

皆が「廉のせいではない」と声をかけたが
廉は「ありがとう」と苦笑いをしながら答え寂しそうな顔し

ご飯もろくに食べられなくなっていた

そんな廉を見て今度は俺が廉を笑顔にする番だ

これからは俺が廉を守るから

そう心に決めた

それから俺は廉がしてくれたように
毎日廉の家に通い
時々泊まって一緒に過ごした

俺の家の家政婦の作ってくれたご飯や
スーパーで買ったものを持って行ったが

ある日、廉が風邪をひいた時に
俺がお粥を作ったら何故か食べてくれた

その日から家政婦から料理を教えてもらい
廉の家に行っては覚えた料理を作ってみた

俺の作った料理は何故か食べてくれた廉

夜も廉が寂しくないように泊まった日は
一緒に寝てあげた

そして、気がつけば廉の事を恋愛感情で
好きになっていた

中学2年生の終わりには廉に笑顔が戻っていた

そして、中学3年生の時に玄樹と出逢った