19話 ページ29
試合もおわり、モップ掛けを手伝っていたら、
「Aちゃんだよね。俺モップかわろうか？」
声をかけられてうしろをふりむくと、音駒の主将の人が立っていた。
…すごい髪型だ。間近でみるとやばい。一言で言うとやばい。
「そんな露骨に髪みないで…」
『す、すみません！モップは大丈夫なんでチームの片付けしといてください！わたしモップのプロなんで！』
ふんふんと鼻息を撒き散らしながら言うとドン引きされた。
黒尾さん、だっけ。
背、高いなあ
髪、やばいなあ
…髪、やばいな
「今絶対失礼なこと考えてるよね」
頭を鷲づかまれた。ギチギチと力が込められていく。
『あああああすみませんんんんんんおおお』
なんだよもう仲良くなったのかー？っていつの間にかこっちを見ていたもりもりに言われた。
この状況を見てよく言えたな！Aぃみゎかんなぃ！！！
…ふと、思った。
『ごみ捨て場の、決戦』
「！」
黒尾さんが小さく反応した。
『発狂しちゃいそうなくらい変な名前ですけと、私、それ見てみたいです』
「おい名前についてはやめてあげて」
モップを床に置き、黒尾さんの右手を私の両手で包んだ。
『公式の試合で、見てみたいです！……どっちかが負けちゃうとか、あんまり考えたくないんですけどね』
徹とはじめの顔が頭に浮かんだ。
烏野が全国に行くためには、避けては通れない道だ。
「優しいね、Aちゃん」
そんなことをいう黒尾さんに私は笑って、
『そんなことは絶対ないですよ』
と言った。
だって、烏野も青城も音駒も、…伊達工も、わたしはみんなに勝ってほしい。
勝負ごとだから勝ち負けがあるのはわかってる。でもどうしても諦められないんだ。
どうかこの栄光を勝ち取る右手が、あなたのものでありますように。って。
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環(プロフ) - 帝王さん» 遺書のほうからですか！！本当にありがとうございます(T_T)看護も更新も無理しない程度に頑張ります！ありがとうございます！ (2016年8月14日 1時) (
レス) id: c728196edc (このIDを非表示/違反報告)
帝王(プロフ) - このシリーズ、遺書の方から読んでるんですけど、すごく大好きです！遺書の時ずっと涙が止まりませんでした。看護師、応援しています！頑張ってくださいね！でも、無理は禁物ですよ？無理しない程度に頑張ってください！ (2016年8月10日 19時) (レス) id: 44406b7c18 (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - 埜餡さん» ありがとうございます！今めちゃくちゃ勉強してるところです！笑 (2016年7月21日 13時) (レス) id: c728196edc (このIDを非表示/違反報告)
埜餡 - 看護師、がんばってくださいね！ (2016年7月21日 6時) (レス) id: ef28ed6fa6 (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます！期待に添えるよう頑張らせていただきます！ (2015年8月9日 15時) (レス) id: 207084d27d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：環 | 作成日時：2015年1月4日 21時
