Zoe (ページ47)

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Jisung side

CL「嫉妬じゃん」

「え、あの、いつもヘチャンくんがしてるやつ…？」

CL「うん。嫌な感じしたんでしょ？ヒョンたちが女の子と話すのを見て」

「う、うん、あの、すごく性格悪いよね、わたし、やっぱり」

CL「どうして？悪くないけど」

会社の休憩スペースのソファに足を組んで座るチョンロ。…の前には脚をきっちり揃えて縮こまりながら話すAヌナ。どっちが歳上なのか分からなくなりそう。

泣きそうになりながら、というかもうほぼ泣きながら、昨日の夜見たビハインドでなぜかモヤモヤしたこと、ジェヒョニヒョンのキスの話を聞いてもっとモヤモヤが増したこと、そして、へチャニヒョンやテヨンイヒョンに心配されたとき、だとしても行く気がないって心の中で拗ねてたことを話したヌナ。

あんまり自分の感情を表に出さないヌナだから、こうやって正直に話す姿が珍しくて、泣きながら話すヌナに僕の心がぎゅうって押しつぶされるような、そんな感じになった。

CL「誰だって嫉妬するよ。ジェノヒョンだってチソンイだって、この前のヌナの広告のビハインド、めちゃくちゃ嫉妬してたよ」

JS「言わない約束じゃん」

CL「本当のことだろ」

JS「そうだけど…」

チョンロが見せてーって言った、ヌナが昨日の夜見たらしいビハインドは確かに…僕がヌナの立場だったらすこし、不安になるかも。

「ヘチャンくんとうまく話せなくて、練習中もテイルオッパ以外と話せてないの」

CL「ジャニヒョンは？」

「ジャニオッパも悠太くんも話せなかった、わたし、気を遣わせちゃったんだと思う」

はあ、と何度目か分からないため息をつくヌナは、今日は一段と妹っぽい。いや、いつも大人っぽくてセクシーで、僕にとっては手の届かないところにいるようなヌナだけど。長い黒髪をそのまま下ろして、大きめのパーカーを首元までチャックを閉めて俯いて話す姿は、いつものような色気を纏うヌナとはまったく違う。

CL「正直に話すのがいちばんいいと思うけどね。ヌナが嫉妬してて冷たくしても、気づく人は気づくし気づかない人は気づかないよ」

CL「ただヌナが嫉妬するなんて初めてだと思うから、なにも言わずに今のまま過ごすより正直に話してみた方がいいと思う」

「そ、うだよね」

CL「うん。ていうかヒョンたち、喜ぶと思うけどね」

チョンロの言葉に首を傾げたヌナ。へチャニヒョンがどうか調子に乗りませんようにと、僕とチョンロで祈っておいた。