Zoe (ページ45)

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HC『僕ですか？済州島出身です！』

『一緒です〜！』

HC『本当ですか？！』

『ドラマ見ました〜！私あれすごく好きで』

DY『ありがとうございます。僕も好きで…』

『初めてお会いできて嬉しいです…！』

MK『こちらこそ！今日はよろしくお願いします』

「…」

真夜中にひとり、部屋で毛布にくるまりながらスマホを見てるわたし。画面に映るのは、3日前くらいにヘチャンくんから絶対見て！ってリンクが送られてきた、オッパたちと他の会社の女の子のグループの撮影ビハインド。

グループからはドヨンオッパ、ジョンウオッパ、マクオッパ、ヘチャンくんが抜擢されたみたい。元々テイルオッパとジャニオッパはコンテンツの撮影があったみたいで、悠太くんとテヨンオッパは個人のお仕事、ジェヒョンオッパはドラマの撮影、わたしはそのとき、なんかの撮影だったような。

悠太くんから日本着いたで〜ってメッセージに既読をつけて、止めてたビハインドを再生する。

制服を着て仲良さそうにポーズを撮るみんなはすごく制服が似合ってて、流石わたしのオッパたちだなあって自慢げな気持ちになったのに、なんだか、少しもやもやする感じ。

「なんだろう、これ、すごく…」

胸になにかが引っかかったみたいに、心臓の奥が変な感じ。特に気にも留めないで流れるビハインドの映像をぼーっと見つめる。

この女の子たち、みんなのことをすごくかっこいいと思ってるんだろうな。みんなを見つめる目がキラキラしてて、すごく可愛いもん。気持ちはすごく分かる。

デビューの頃からずっとお世話になってるスタイリストオンニが、ひとりひとりにこれが似合う、こういうイメージだよね、こういうのも似合うんじゃないかな？って選んだ衣装は外れたことがない。

いつもひとりひとりのイメージに合った、もっと魅力的に見えるような衣装を選んでくれる。今回もそう。

「わ、…」

肩を組んだりくっついたり、見つめ合ったり。ポーズをとるみんなを見て、胸がもっと、ずんって重くなった気がした。

オッパたちもヘチャンくんも、すごく楽しそうに笑ってる。それにしても相手の子たち、すっごく細い。顔なんてすっごく小さくて、オッパたちと繋いだり肩を組んだりする手や腕は細くて細くて。

ふと、上半身を起こして自分の腕を見つめる。摘むとむにっとする腕を見て、なんだかすごく頭を抱えたくなった。