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“「〜〜〜でさぁ!」「〜〜だよなぁ!」「あはは!!」“
………うるさい。
まだ始業式が終わってすぐだと言うのに、なんでかもうすでにいくつかグループができている教室内に、若干の居心地の悪さを覚えつつも机に突っ伏していると
ゆっくりと、背後から人の気配が近づいてきた。
っても、多分…というか絶対たこちゃんだし、そのまま机に顔を伏せていると突然背中に衝撃を感じた。
「Aー!!おっはよ〜」
「たこちゃん重い……」
「失礼な」
たこちゃんを背に乗せたまま“ぐい〜”っと効果音が鳴りそうなくらいに伸びをしてやれば、突然起き上がられたせいでバランスを崩したのか、どわっ、⁈と小さく声をこぼしたたこちゃんは、
そのまま私の横に来てはブーブー言いながら机に頬をつけて拗ねたように口を尖らせてぶつぶつと文句を唱え出した。
「だいたい、私身長の割には軽い方なんですけど〜」
「知ってるよ。でもたこちゃん、そもそもの身長が高いじゃん。」
「まぁそりゃあ、Aに比べたらねぇ」
「ぶっ飛ばすぞノッポ野郎が。」
なんでこう、神様ってやつはみんなに平等に身長を分け与えなかったのだろうか…、、
人によっては身長のせいで苦労する事だってあるだろうに。
まぁ、これを言い出すと人間の身体において、自身ではどうすることも出来ない部分は全部なぜ平等で無いのか。って話になってくる訳なんだけれども。
「ごめんごめん、」
「許す。」
「許してくれるんかーい!」
なんなんだコイツは、この短い休憩時間にわざわざ1組から私のクラスにまで漫才でもしにきたのかよ。
え、なに?友達できなかった?今この時間は、友人作りにおいて一番大事な時間でしょうよ。とか、たこちゃん意外にろくに友達のいない私が言えたことでは無いのだけれど。
とにかく目立つから帰れ。
の意を込めてたこちゃんの目をじっと見つめると、何か伝わったのか、慌てたように手を振りながら違う違う!と弁明を始めた。
「始業式前のホームルームで聞いたんだけど、明後日から仮入部期間らしいじゃん?Aはどこ行くのかなぁって思ってさ。」
え、それ今聞きにくる必要性あった?
因みにウチは中学と変わらずバド部!とかなんとか、なぜかドヤ顔で伝えてくるたこちゃんに私も変わらず美術部かなぁ。とあくびまじりの声で伝えて、軽く伸びをした勢いそのままに机に突っ伏した。
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モノクロ(プロフ) - えむおーいーさん» 初めまして〜、ありがとうございます!よろしければ二人の行く末を見届けてあげてください〜! (3月25日 17時) (レス) id: 28a2493194 (このIDを非表示/違反報告)
えむおーいー(プロフ) - はじめまして!コメント失礼します〜!読みやすくてとても面白いです!!これからも応援してます〜!!🥰 (3月25日 17時) (レス) id: d028db39a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モノクロ | 作成日時:2024年3月19日 21時