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「あの、これ…さっきの授業で配られたプリントなんだけど…」


あぁ、なるほど、おつかいか。

大方、サボった私用に。と言って先生が谷地さんに無理やりプリントを預けたのだろう。体育測定以来、私と谷地さんは私が体育に参加した時はなんやかんや言って基本一緒にいたから。

……そうなると、サボってしまって申し訳ねぇな。


「わざわざすみません、ありがとう」

「あ、はい!」


お礼を言っただけなのに、なぜか私が彼女に良いことをしたかのようにニコニコと笑う谷地さんになんとなく、心が軽くなる感覚を覚える。

……あの時と、同じだ。体力テストの、シャトルランの後。


「まって⁈何⁈この微妙な距離感!!」


それじゃあ。と、谷地さんに別れを切り出そうとしたと同時に、突然たこちゃんがなかなかの声量で叫んだ。

びっくりしたのと、若干の怒りが湧いたせいで、反射的にたこちゃんの背を叩いてしまったけど、致し方ないと思う。


「たこちゃん、うるさい、非常に。」

「いったたた…だってさぁ?せっかく仲良くなれそうなのにー」

「そういうの、世間一般ではおせっかいって言うんだよ。」


私の言葉を聞くと、何かに撃ち抜かれたかのようにぐぅう…と奇声を上げたたこちゃんは、恨めしそうに私を見上げてから、

がばッと勢い良く谷地さんの方へ向き直っては、彼女の手をとって意気揚々と話し始めた。

突然手を取られたのと、ものすごい勢いで話し続けるたこちゃんに引き気味の谷地さんに謝罪も込めて軽く頭を下げる。

迷惑かけなければ良いけど……。なんて思いながらも、少々…と言うか大分と面倒くさくなってきたため、未だに食べかけであったおにぎりを完食しようと私は自分の席へ戻った。

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モノクロ(プロフ) - えむおーいーさん» 初めまして〜、ありがとうございます!よろしければ二人の行く末を見届けてあげてください〜! (3月25日 17時) (レス) id: 28a2493194 (このIDを非表示/違反報告)
えむおーいー(プロフ) - はじめまして!コメント失礼します〜!読みやすくてとても面白いです!!これからも応援してます〜!!🥰 (3月25日 17時) (レス) id: d028db39a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モノクロ | 作成日時:2024年3月19日 21時

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