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「あー、そ言えばさぁ」

「うん?」


学校から駅までの通りにちょうどあった、坂ノ下商店ってお店でそれぞれアイスを買っては、お互いに一口ずつ分け合いながら駅まで歩いていると、

突然たこちゃんが口を開いた。


「4組さ、めっちゃイケメンいなかった⁈」

「あーぁ…まぁた始まったよ。」

「ちょっと嫌そうにすんのやめない?」


嫌そうにしないで。なんて言われましても…、もう呆れるしかねんだよなぁ、たこちゃんお得意の美人さんハント。

面食いだかなんだかはよく分からんけど、たこちゃんはとりあえず美人が好きらしい。

そのくせ自分より顔の良い人間とは付き合いたくないらしいから、よく分からん。


「1組にもねー、めっっちゃ可愛い子いてさぁ!!」

「あーはいはい、そっかぁ」

「ちょっ、せめて話くらい聞いてくれ⁈」

「だって長くなるでしょ。たこちゃんのそれ、」

「そんなことないよ〜ぅ…」


足を止めてブーブー言ってるたこちゃんを無視してちょうど青になった信号を渡ると、後ろからこれまた凄い勢いで突進される。

一体この人間はなんなのだろうか。

若干イライラしてきた自分の気持ちに従って、私より頭一個分ほど上にある頭を少し強めに叩いてやれば、バカになるからやめて⁈とよりにもよって耳元で叫ばれた。

頭叩かれたくらいで今まで勉強してきたことが抜け落ちるわけないし、もしそれで抜け落ちるような人がいたとすれば、その人は恐らく元々大馬鹿者なんだと思う。

なんて、多分言ったところで伝わらないであろう考えを頭に浮かべるも、言うだけ時間の無駄だろうし、なんか変に体力使いそうだし、声を喉元で留めてはソレを押し殺した。


「はぁ、早く帰って今描いてるやつ仕上げたいのに…」

「ごめんごめん〜。んじゃ、帰りますか〜」

「うい」


……画材屋寄るのは、また今度にするか。

3→←0-1. 特待生は可愛い子



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モノクロ(プロフ) - えむおーいーさん» 初めまして〜、ありがとうございます!よろしければ二人の行く末を見届けてあげてください〜! (3月25日 17時) (レス) id: 28a2493194 (このIDを非表示/違反報告)
えむおーいー(プロフ) - はじめまして!コメント失礼します〜!読みやすくてとても面白いです!!これからも応援してます〜!!🥰 (3月25日 17時) (レス) id: d028db39a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モノクロ | 作成日時:2024年3月19日 21時

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