すとぷりの酒豪お姉さん2

ころちゃんと ページ4

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今日はすとぷりハウスで作戦会議。というわけで、仕事終わりにころちゃんちに向かってる、んだけど。


「またかぁ……」


2ヶ月くらい前、わたしの勤めるクリニックに転院してきた透析患者さん。

フレンドリーな患者さんは多いし、年配の方だと孫みたいにかわいがってくれるから、話しかけられるのは全然いいんだけど。

なんていうか、その人はちょっと、なんかちょっと、苦手っていうか。


『彼氏とかいるの？かわいいからいるよね』
『今日も定時だよね？終わったら食事行かない？』
『今日いてくれてよかった！おととい会えなかったから寂しかったよ』
『あれ、なんかいつもより化粧濃いめ？僕はいつもくらい薄いほうが好きだなぁ』
『帰る方向一緒だったよね？送るよ』


ナンパ、なのかなぁ、これ。

たまーに、ごくごくたまーーーに絡んでくる患者さんはいたけど、そういうときは技士さんとか看護師さん、それがだめなら院長にお願いして言ってもらえば大人しくなってた。

でもあの人、院長に言われても日常会話だから、コミュニケーション取ってるだけだから、って全然めげてくれないんだよね。

挙げ句の果てに、つけてきてると思う、最近。


いま通話できる?
ころちゃんできるけど


すぐにきた返信を確認して、そのまま通話をタップする。何回かコールして、いつもどおりのころちゃんの声がした。


『どしたの？』

「ううん。あのね今コンビニいるんだけどね、お酒飲もうと思って買いすぎちゃってw」

『ねえなにやってんのほんとにwww』

「ごめんwwwでね、1人で運べそうにないから迎えにきてくれない？」

『なにもう近くいんの？』

「うん、ころちゃんちから一番近いコンビニ」

『はーもうわかった、今行くから』

「あっ！」

『え？』

「……や、ごめん、物落としそうになってw」

『気をつけてよねw』


じゃあ待ってて、って切れた画面を見つめながら、呼ぶならジェルくんのほうがよかったかなぁ……とか失礼なことを考える。

いやだってジェルくんガタイいいから。
いやでもころちゃんちにいるとは限らないし。
それにころちゃんだって男の子だし。

理由をつけて呼んだからには買わないと、と目の前のコンビニに入る。
カゴいっぱいにあれこれお酒を詰め込んで、適当にお菓子も入れとく。じゃがりこは必須。


「ゆにこちゃん」

「わあっ！？！？……び、っくりした、ころちゃんか」

「ええ呼んどいてw」

「あは、ごめん」


　

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