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「ねぇねぇお姉さん!」

「はい?」


スマートフォンを手にしながら声をかけてきた青年がわたしの隣に座る。
赤いスタジャンが良く似合う彼は確か、専門学生の米澤くん。
くりっとした目をこちらに向けている。


「お姉さんってさ、あのサングラスの人と知り合い?」

「サングラスの人.....いえ、初対面ですよ。どうして?」

「いやぁ親しそうな雰囲気だったから!あの人お姉さんとはやけによく喋っとるというか、なんかそんな気ぃしたんです!」


米澤くんから他意は感じ取れない。
純粋な好奇心で私に問いかけているのだろう。


「米澤くん、わたし東雲です。東雲A。」

「Aさん!名前までお綺麗なんですねぇ〜!あ、俺のことは大地でええからね!」


テンション高めの米澤くん、改め、大地くんが満面の笑みを浮べる。
容姿は違うが、彼はわたしの年の離れた弟にちょっぴり似ている。
この春大学に入学した弟の見慣れないスーツ姿を思い出し、心が和んだ。


「大地くんね、よろしくお願いします。」

「うおお!美人さんの笑顔まぶし〜!!」


ふっとこぼれたわたしの笑みに反応する大地くん。
可愛いなあ。
萱島さんが大型犬だとしたら、大地くんは小型犬、さしずめトイプードルといったところか。
ちょっと失礼かなと思いつつ、彼の横顔を眺めた。


「Aさんはさぁ!俺らが異世界に飛ばされた説、信じとる?」

「うぅん.....正直ちょっとだけ信じてるかも。神隠しとかあるじゃない?それの集団版とか。」

「おおっ!やっぱりAさんとはめっちゃ話合いそう!!あんなあんな、最近動画サイトに上がってた都市伝説のまとめ動画にあったんやけど.....」


こちら側へぐっと距離を詰めて話し始める大地くんの勢いに押されつつも、わたしは楽しみながら会話を進めた。
先日弟に会ったときにもこんなことがあったなあ。
好きなことを語る男の子はやはり可愛いものだ。

ふと、電車の外から視線を感じ振り向く。
森から出てきた萱島さんの姿があった。
窓越しに彼と目が合う。
萱島さんはすぐさま視線を逸らし、肩を竦めると木の影へ消えてしまった。



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おこめ(プロフ) - 彩海さん» 彩海さん、今際に引き続きありがとうございます🥹色んな作品読んでくださって本当に嬉しいです!お褒めの言葉、更新のモチベーションにさせていただきますね💐続編もどうぞよろしくお願いいたします! (5月24日 9時) (レス) id: 9157f8724a (このIDを非表示/違反報告)
彩海(プロフ) - おこめさん!こっそり読ませてもらっていました!一話一話読み応えがあってとっても面白いです😌表現が繊細なのにすごく読みやすくて流石の文才だなあといつも感動してます!続編楽しみにしてます!頑張って下さい💘 (5月24日 8時) (レス) @page46 id: 3fb936871f (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - くまさん» くまさん、またコメントくださってとても嬉しいです☺️5話ドキドキの展開でしたね.....!!まだ落ちについて明言はできませんが、これから主人公と萱島さんの関係がどんどん深まっていきますので是非楽しみにしていて下さい! (5月22日 10時) (レス) id: 9157f8724a (このIDを非表示/違反報告)
くま - いつも素敵なお話ありがとうございます!ドラマの展開がアツすぎて!こちらのお話がどうなっていくのか楽しみです!!夢主ちゃん、萱島さんと結ばれてほしいです〜🥺 (5月21日 13時) (レス) id: 04b5add429 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - ゆんさん» ゆんさん、コメントありがとうございます!お褒めいただきとても嬉しいです☺️頑張って更新してまいりますのでこれからもよろしくお願いいたします! (5月17日 20時) (レス) @page36 id: 9157f8724a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おこめ | 作成日時:2023年4月22日 16時

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