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電車の窓ガラスに姿を映し髪型を整える萱島さん。
そういえば彼の身につけているものはお洒落だし、容姿端麗だ。
もしかしてモデルさんなのかもと彼を観察した。
前髪をつまむ指先の爪は短く切りそろえられ、若干だが茶色に染まっている。
ああ、美容師さんかな。
どうりでセンスが良い訳だ。
「えっ？今髪型気にします？」
畑野さんが理解に苦しむといった表情をしている。
スタイリングに納得がいったのか、萱島さんは1度頷くとサングラスを外して胸元にかけた。
「いつでも人は綺麗な方がいい。その方が印象良いでしょう。」
「は？」
萱島さんの意見にはおおむね同意だが、この状況で外見など気にするのはおかしいと思っているであろう畑野さんの気持ちもわかる。
緊急時、身なりなど二の次三の次だということは百も承知だ。
まあとりあえず、唇が乾燥するのでリップだけ塗り直していいかなと、わたしはこっそりポーチの中をまさぐった。
「足元気を付けて。」
白浜さんが車掌の小森さんから借りたライトでトンネル内を照らす。
ここの雰囲気は苦手だなあと、着いてきたことを少しだけ後悔した。
「はあ.....」
「お姉さん、顔色あんまり良くないね。」
「そ、そうですかね？」
わたしのため息を聞いた萱島さんが表情を伺ってくる。
「なんか、おばけとかゾンビが出てきそうな気がして.....」
「.....ふっ。面白いねお姉さん。ホラー映画的な展開を期待してるわけ？」
にやりと笑う萱島さん。
それもありかもなあと呟いて目を細める彼の横顔を盗み見る。
「期待してないです。本当に出てきたら気絶しますよわたし。」
「そりゃそうか。俺も戦える気がしねぇわ。」
ざくざくと荒い砂利を踏む音がトンネル内に響く。
数メートル先を歩く白浜さんが何かに気付いた。
「明かりだ.....」
「はぁ、やっとだよ。」
自然と小走りになる4人。
良かった、これで助かる。
これから目にする光景によって、そんな淡い希望は早々に砕かれてしまうのだと、わたしはこの時まだ知り得なかった。
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おこめ(プロフ) - 彩海さん» 彩海さん、今際に引き続きありがとうございます🥹色んな作品読んでくださって本当に嬉しいです！お褒めの言葉、更新のモチベーションにさせていただきますね💐続編もどうぞよろしくお願いいたします！ (5月24日 9時) (
レス) id: 9157f8724a (このIDを非表示/違反報告)
彩海(プロフ) - おこめさん！こっそり読ませてもらっていました！一話一話読み応えがあってとっても面白いです😌表現が繊細なのにすごく読みやすくて流石の文才だなあといつも感動してます！続編楽しみにしてます！頑張って下さい💘 (5月24日 8時) (レス) @page46 id: 3fb936871f (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - くまさん» くまさん、またコメントくださってとても嬉しいです☺️5話ドキドキの展開でしたね.....！！まだ落ちについて明言はできませんが、これから主人公と萱島さんの関係がどんどん深まっていきますので是非楽しみにしていて下さい！ (5月22日 10時) (レス) id: 9157f8724a (このIDを非表示/違反報告)
くま - いつも素敵なお話ありがとうございます！ドラマの展開がアツすぎて！こちらのお話がどうなっていくのか楽しみです！！夢主ちゃん、萱島さんと結ばれてほしいです〜🥺 (5月21日 13時) (レス) id: 04b5add429 (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - ゆんさん» ゆんさん、コメントありがとうございます！お褒めいただきとても嬉しいです☺️頑張って更新してまいりますのでこれからもよろしくお願いいたします！ (5月17日 20時) (レス) @page36 id: 9157f8724a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2023年4月22日 16時
