秘密主義のサブマネちゃん。 (ページ38)

今日:1 hit、昨日:11 hit、合計:79,986 hit

＊ページ38

緑.

さよなら、と言った彼女を探すとエレベーター待ちをしてて捕まえることが出来た。

『あべちゃん…？お仕事…』

「今はお仕事どころじゃないの」

『いつも真面目で素敵なアイドルあべちゃんなのに』

「これはこれ、だから。Aちゃんとさよならとか俺、嫌だよ」

『こんなとこまであざといあべちゃんが憎めないなぁ』

「どうして辞めちゃうのかだけ、教えてよ。本当に辞めるなら」

『みんなとの距離が近すぎたから…私の中でうまれちゃいけない感情が芽生えちゃって』

「それは、誰に対しての」

『…目の前にいる人に』

彼女を見ると前は少し頬を赤らめていただけなのに耳まで真っ赤になってる。

『私、前にあべちゃんにキスされた時に顔が赤くなったの覚えてるの。あの時はなんか風磨くんと似たとこがあるからかなって思ったけどそういうのじゃないって気付いちゃって…』

『…っもう、そういうことだから滝沢さんに話を通したの！』

ブンブンと俺の手を離そうと振り回してるけどビクともしないのを見てこんな状況でも可愛いんだよね、ほんとずるい。

「いいじゃん、俺の事好きなの嬉しいよ」

『嬉しいだけじゃ、だめなんだよ…』