秘密主義のサブマネちゃん。 (ページ24)

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『そりゃ、心配してくれるのは嬉しいけど仕事じゃん』

「お仕事も大事やけどAちゃんも大事なんよ…？」

顔を曇らせた彼女は小さくため息をつくと、あまり言いたくなかったけど、とAちゃんは続けた。

『待ってくれてるファンの人たちがいるんだから私の事なんかそんなに心配しなくていいよ本当に。身近にいるのは分かるけど』

こんなAちゃんみたことない…ってラウールなんか絶句しちゃってるし。それに気付いたのかいつものふわっとした笑顔に戻して優しく諭してる。

『いるべき世界が違うってこういう事だよ、この前ラウちゃんにも話したでしょう…？好きになっちゃいけない世界の人もいるって』

「…うん」

『だから行ってらっしゃい、今日も頑張ってね』

強制的に話を終えられて滝沢くんに促されて病室を後にした。結局彼女はどこが悪かったのか、とか何があったのか、っていうのを一切触れさせてこなかった。やっぱり距離が近いと思ってもどこかで壁を作られてる気がして寂しい。

その後のパフォーマンスは上手くいったけどやっぱり後味が悪いと感じたのは俺だけじゃなかったと思う。