俺たちのマネージャー！

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「学校着くまで暇っすよね！トランプしません？」

「頼むから休ませて…………」


あっという間の2泊３日が終わり、学校に向かうバスの中、疲れている時絶対隣に座りたくない後輩ランキング堂々1位の堂安君とまさかのお隣という悲劇に見舞われ、私は項垂れていた。

「えーじゃあ恋バナでもいいっすよ！」

「いやだよ…」

「んじゃ学校の七不思議？」

「ないよ…」

「ホントAさんわがままっすね！じゃあ何がしたいんすか」

「何もしたくないんだよ…」


堂安君、君は疲労とかないのかい？

そう聞きたいが彼の顔からは全く疲労なんて感じられず、聞くのが馬鹿馬鹿しくなった。体力お化け恐るべし。

ちなみに通路を挟んで隣の席に座っている純也先輩は爆睡中だし、斜め前に座る碧君と薫も二人仲良くお休みタイムだ。私だけだよこんな目にあってるの！！


「堂安君って大型犬みたいだよね、元気でさ」

「いや、犬っぽさの話ならAさんの右に出るやついませんって！自信持ってください！」

「嬉しくないけどね」


なんだか犬っぽいって言葉を褒め言葉だと勘違いしてる気がする。全然嬉しくないんだけどな。もっとさ、ハリウッド女優の誰々に似てるとか言われないとテンション上がらないよ！


「暇だからなんか話しましょーよー」

「じゃあなんか話してよ…相槌くらいは頑張るから…」

「んー質問するんで答えてもらえます？」


……まあそれくらいならいいか。

いいよ、と首を縦に振ると堂安君は嬉しそうに口角を上げた。そんな顔されたらなんでも許しちゃうよ！ずるいな可愛い後輩って！クソ！
　

「で、質問って何？」

「先輩って彼氏とかいるんすか？」

「っごほ…！か、…彼氏？」


いきなりラスボスみたいな質問投げかけてくるじゃん。まあきっと陽キャだから日常会話程度にしか思ってないんだろうけどさ。


「いると思う？」

「あーそう言う感じすか？じゃあ俺の予想は〜〜」

「いないよ、Aに彼氏とかできたことない」

「え！？！？マジっすか！？」

「薫おはよう、そしておやすみ、永遠にね」


堂安君の予想を楽しもうと思ったのに、さっきまで寝ていたはずの薫に邪魔された。その上恥ずかしい事実までバラされてもう最悪だ。


「Aって彼氏いない歴＝年齢なんだ」

「純也先輩もおはようございます！ここはまだ夢の中なので、その情報も夢ですよ、夢」

「いやバリバリ現実っすよ」

「うるさい！」


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