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紫タン - たまには頼ってほしくて ページ1

捏造100%の+に限りなく近い紫タン。
弱ってるタンさんと面倒見いい紫さんを書きたかっただけ。

———

レイラーside

少し買い出しに出かけようと街中を歩いていると、自分の少し先にに覚束ない足取りで歩く人物を視認する。その人物は私のよく知っている人で、気がついたら声をかけてしまっていた。

「ちょっと!めめさん、大丈夫ですか?」

くるりとこちらを向いためめさんは瞳に薄く水が張っていて、頬どころか顔全体が真っ赤。更に呼吸も浅いときた。こんなの絶対…

「れいらー、さ…だいじょ、ぶ…」
「大丈夫じゃないでしょ!!!」

思わず叫んでしまった。キュッと顔を顰めるめめさんを見て、ハッと正気に戻る。病人の前で叫んでしまうなんて…周囲からの視線が痛い。

「と、とりあえず!熱は測ったんですか!?」
「…38.9……」
「何で出歩いてるの!?」

病院に行くためならまだわかるが、生憎こっち方面に病院はない筈で。意図を汲み取ろうと四苦八苦しながら考えていると、めめさんが口を開いた。

「おなかすいたなぁ、って…」

まさか。開いた口が塞がらない。
そんなことのため、と言っては悪いが、正直今の状態ならもっと向かうべき場所があるはずなのに。それなら、とめめさんの自己愛の低さに冷静でなくなる思考を制して口を開いた。

「…自分を頼ってくれてよかったじゃないですか」

目を丸く見開くめめさん。…まさか、思いつかなかったとか言わないよね…?

「で、でも…ぇいあーさん、も、みなさ、もいそがしいじゃないですか…?」

少し動揺した様子で紡がれる言葉。呂律もかなり怪しい。
はあ、と深いため息を一つ吐き、めめさんの腕を自分の肩に回して支えてやる。

「…帰りますよ。今回は私が気づいたからよかったものの…街中でぶっ倒れたらどうするつもりだったんですか。」
「ぇ…、っでも」
「でも、じゃない。飯なら私が作りますよ。簡単なお粥ですけど…」
「しょくざいも、ほとんどなくて…」

めめさんはどうしても人を頼りたくないらしい。

「お使いくらい一人でできます。子供じゃないんだから。」
「…すみません…」
「こういう時はありがとう、って言うもんですよ。…ほら、まずは家帰りますよ?」
「…ぁりがとう、ございます…」

ちゃんと掴まっててくださいね、と踵を返した。

《学パロ》黄緑→青 - 純情のロンド→



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おとうふさん(プロフ) - 非ログの洗剤さん» 了解です!私もシチュ指定してなかった(てか思いつかなかった)ので全然大丈夫です。いくらでも待ちますので〜 (2022年12月4日 17時) (レス) id: b48d62d9e1 (このIDを非表示/違反報告)
非ログの洗剤 - おとうふさんさん» ちょっとシチュエーションがあまりにも浮かばないのでリク遅くなるかもです…! (2022年12月4日 5時) (レス) id: f4ac54675a (このIDを非表示/違反報告)
非ログの洗剤 - おとうふさんさん» リク&感想ありがとうございます!飲み物に何か仕込んでる系は自分の性癖であり十八番ですからね…!!お褒めいただき嬉しいです!!リクも書かせていただきます〜 (2022年12月1日 21時) (レス) id: f4ac54675a (このIDを非表示/違反報告)
おとうふさん(プロフ) - あと、リクエストです!ちょ、この前の「狂気に呑まれる」の黄緑さんのヤンデレがほんとにドストライクだったんであれの続き、みたいな感じがみたいです。細かい設定とかはないんですがお願いできますか? (2022年12月1日 21時) (レス) id: b48d62d9e1 (このIDを非表示/違反報告)
おとうふさん(プロフ) - え、あぁ、おぉ(?)え、ちょなんですか?!私最後までお茶コンビがお茶会してほのぼの〜で終わると思ってたのに!思ってたのに!急なヤンデレみたいなやつぶっ込んできてぇ!大好きですよぉ〜!(情緒不安定ですみません)もぉ、ほんとに、ありがとうございます…! (2022年12月1日 21時) (レス) @page45 id: b48d62d9e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:賞味期限切れの洗剤 | 作成日時:2022年6月8日 15時

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