ロール・プレイング・ゲーム ページ11
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煙草は苦手だ。
というより、煙草を吸う人を見ているのが苦手だ。彼らは呼吸するように平然と煙を吐くけど、私は「イライラしてるのかな」「この人短気っぽいな」とか色々考え込んでは雁字搦めになってしまう人間だから。煙草を吸っている人といると、何処か急かされたような気持ちになるのだ。
"緊張してるから"
ジョンデくんは本当に不思議な人間だ。
今まで出会ったことのないタイプ。感情を剥き出しにして噛み付いてくるようでいて、どこか一線を引いていてそこからは絶対に踏み込んではこない。それがもどかしいというよりは意味深で、『ミステリアス』と片付けられるほど綺麗じゃないから『気味が悪い』
「ジョンデくんって、本当に私が好きなの？」
枝豆を摘みながら、伺うように彼に問いかける。心理戦は嫌いだ。考えたってどうせわかるはずはないのだから。
「好きです。大好きです」
「お、おう…どの辺が？」
「全部。怪しいとは思っても邪険に出来ず、ノコノコこんなところまで着いてきてしまった優柔不断さも、俺のことが信じられなくて二の足を踏んでるその純粋さも、全部好き」
「……恥ずかしいね」
「そうやって恥ずかしがってるAさんも好き。可愛くて、食べちゃいたい。余すことなく、髪の毛一本足りとも残さずに、ペロリと」
ジョンデくんの舌が、私の指についた塩をペロリと舐めた。
「しょっぱ、」
……そうか。
そうなのか？
信じていいのか。
ジョンデくんは私が好きなのか。
「あの……ごめん、なさい」
「……」
「私はジョンデくんのこと、そういう風には見られな…「やだ」え？」
「フラれたら、俺、泣いちゃうから」
「えっ…じゃ、じゃあどうすれば…」
「いいの？二十歳超えた社会人が女々しくここでずっと泣くよ？ずっとAさんの名前叫び続けるよ？咽び泣くなんてもんじゃないよ？泣き叫ぶよ？」
「……どうしたらいいの？」
「ふった責任とってよ」
気づけばジョンデくんはテーブル越しに身を乗り出していて、私の唇は再び、エレベーター前で嘆かれたように、薄暗い資料室欺かれたように、突如空から溢れた稲妻に射抜かれたようにして、彼に奪われていたのだった。
ふった責任って、なんだ？
凄い脅し文句だ。
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さえ(プロフ) - カエルさんの言葉選びとか文章体がすごく好きです。引き込まれます。 (2017年6月3日 6時) (
レス) id: 463e3f37d7 (このIDを非表示/違反報告)
pumpkin(プロフ) - 毎日更新楽しみにしてました！綺麗事じゃ無いロマンチックな世界観がすごく好きでした！また期待してます！！！素敵な作品ありがとうございました！ (2017年4月3日 15時) (レス) id: 8f6e7b779b (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - ツイッターもフォローしてます！カエルさんのツイッターでの欲望丸出し！な文章も大好きですが、しっかり練りこまれた占ツクでのお話も大好きです！カエルさんの書くジョンデがとてもかわいくて大好きです！また占ツクでもジョンデ連載ぜひしてください(*^^*) (2017年4月3日 2時) (レス) id: fd832b5a03 (このIDを非表示/違反報告)
カエル(プロフ) - つかるんさん» ありがとうございます〜！！（ ; ; ）そのお言葉を励みに更新ドシドシ頑張らせていただきます！！（ ; ; ） (2017年3月27日 9時) (レス) id: d32f1fae21 (このIDを非表示/違反報告)
カエル(プロフ) - pumpkinさん» ありがとうございます（ ; ; ）勿体無いお言葉でございます…！（ ; ; ） (2017年3月27日 9時) (レス) id: d32f1fae21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おたまじゃくし | 作成日時：2017年3月24日 13時
