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「もしかして教室がどこかわかんないの？」
『ひっ！…あ、はい…』
「ふぅん、3階だね。付いておいで〜」
『！！あ、ありがとうございます！』
「あはっ、いいお辞儀だね〜」
今よりも明るい金に違い茶髪で、それでも今よりも屈託なく笑っていた貴方の顔が忘れられない。
「明日水族館行こうか」
『水族館！楽しみです！』
「Aは魚好き？」
『魚も好きですが、ペンギンが好きなんです』
「ペンギンってさ、ギョンスに似てない？」
『………』
「『確かに』みたいな顔してる(笑)」
『してません、ギョンス先輩の名誉にかけてしてません』
「なんでだよ〜、ペンギンみたいにかわいいっていう褒め言葉だろ〜」
『そ、そうなんですかね？』
先輩といると、何気ない会話が楽しい。
「Aは犬かな〜？ウサギかな〜」
『ジョンデ先輩はラ…』
「………」
『無言の圧力を感じます』
「言ってみろよ」
『ラク……』
「あ？」
『ラッコ』
「なんでそうなった！？」
大きな声で笑うジョンデ先輩に釣られて、わたしも声をあげて笑った。
いつの間にか夕日が沈んでいて、すっかり辺りは暗くなり、月が浮かんでいる。
こんな都会じゃ星は綺麗に見えないけど、それでもボヤけた星の光を美しいと思う。
「じゃあそろそろ帰るか」
え、帰っちゃうの。もっといっしょにいたいのに。まだいろんなことが話し足りないのに。
俯くわたしの頭を優しく撫でると、ジョンデ先輩は「明日会えるだろ」とわたしに笑いかけた。
「明日はどこかで待ち合わせにでもする？」
『待ち合わせ？』
「そう、じゃあ明日9時に駅前集合ね」
『駅前…9時…』
「俺のために可愛い服着てきてね」
『………！せ、先輩はすぐそういうことを軽々しく言う！』
「本音が口をついて出ただけだろ〜」
『それがどんだけ負担になるのかわかってないんですよ…！』
「なんでもいいよ。俺のこと考えて着てくれた服ならどんな服でも可愛いんだから」
『………！！』
「あ、赤くなった。照れた？照れた？」
『先輩の！馬鹿！無神経！』
馬鹿とはなんだよ〜、とわたしを小突くジョンデ先輩。あなたが何の意識のもなく放った言葉だって、わたしの耳には重低音に、ズシリとした重みを持って響くのだから。
それを知ってる癖に飄々と気づかないふりをするのだから、先輩は本当にタチが悪い。
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はな(プロフ) - すごく素敵なお話でした！ (2017年3月27日 6時) (
レス) id: d0f5a1909d (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 終わっちゃったー(T ^ T)と思ってたら、第2章があるんですか！！めっちゃ楽しみにしてます(●´ω｀●) (2016年9月20日 5時) (レス) id: 2f3c87829d (このIDを非表示/違反報告)
Saki(プロフ) - 今日見つけて一気に読んじゃいました！続編楽しみにしています（≧∇≦） (2016年9月10日 0時) (レス) id: 972655b531 (このIDを非表示/違反報告)
miumiu＊(プロフ) - うわぁ！セフンの番外編、とても楽しみにしてます！！ (2016年9月6日 23時) (レス) id: a7167be795 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - こんにちは！連載お疲れ様でした！最終回がすごく良かったです（ ; ; ）続編楽しみにしています！ (2016年9月6日 2時) (レス) id: e1b9d5ab53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえる | 作成日時：2016年8月18日 16時
