白い犬を拾いました2【五条悟】

家族だから ページ45

悟と座った席に行くも、キュアしばばんはいない。

悟「いない…」

次はトンネルにいこう！と言ってすぐに移動しようとする悟にストップをかける。

『もっとちゃんと探そう。見落としもあるかもしれないでしょ？』


そう言ったが、キュアしばばんはどこにもいなかった。


トンネルまで行く道中もキュアしばばんはおらず、トンネルについても見当たらなかった。


たしかにいたのだ。
イルカショーまでは。


悟「いない…」


閉館時間も迫り、残り6分。
閉館アナウンスは5分前にされる。


時間がない。
もう一度係員さんの元に行き、落とし物コーナーのチェックを頼んだ。

が、相変わらずキュアしばばんはいなかった。


悟「どこにいるの…」

なによりも家族を大事に思う悟のことだ。
とても辛いだろう。


『悟、もう時間がないの。一度家に帰ろう？水族館も閉まっちゃう。それにこのまま探し続けても悟は朝になると犬に戻っちゃう。』


悟「僕のことはいい、それよりもキュアしばばんを…」


『ねぇ、悟。よく考えて。悟がここで犬に戻ったらペット連れ込み厳禁の水族館では悟も、私も外に摘み出される。それだったら探すどころの話じゃないよね？』


悟「でも、キュアしばばんは…Aが初めて僕のことを思って買ってくれた友達、ううん。家族だから…。」


だから、だから必死になっちゃうんだよ、とポロポロ泣きながら話す悟にとってどれだけ家族が大事な存在なのかを思い知らされた。

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