白い犬を拾いました2【五条悟】

時間 ページ29

私がそう呼びかけると、悟はダッダッダッと走ってきて、ワンワン！と吠えた。

いつもより元気な気がする…！


『悟〜、お利口にしてた？』

私がそういうと、悟はもちろん！と言うように綺麗なおすわりを決めた。

あまりにもその光景が微笑ましくて、悟の頭をワシャワシャと撫でると、床にゴロンとお腹を見せて寝転がった。



『そういえば悟、おいもスティックがそろそろ切れそうなんだよね。今度一緒に買いに行こうね。』


そういうと目をキラキラさせて、嬉しそうに私の前でグルグルと回る。

可愛いなぁ、とまた癒された1日だった。


夜になると悟はそわそわし出した。

悟にどうしたの？と聞くと、時計を手で指した。


そっか、そろそろ人間になれる時間だもんね。
悟の返事を聞かなきゃね。



そして時計の針がちょうど昨日の24時間後をさした時、悟が人間の姿になった。

人間の姿になると共に、勢いよく私に抱きついてきた。


悟「ごめんね、目を合わせて話したいけど、恥ずかしいからこのまま話すね。」


『うん。大丈夫だよ。』


悟はありがと、と言って数秒おいた後、口を開いた。


悟「僕もね、Aのこと、大好き。」

そう言った悟の顔を盗み見ると、顔を真っ赤にしてはにかんでいた。

心底幸せそうな顔に、悟と出会えて良かったなと感じた。


『でも、家族なんでしょ？』


悟「うん、それは変わらない！でもね、聞いて」


そう言ってコソコソ話のように私の耳に手を当てる。


悟「家族でも、そうじゃなくても、Aのことは好きになってたよ」


そう言われて思わず悟を見る。

悟は恥ずかしいのか、正座をして指先を合わせてモジモジしている。


『悟、それは私もだよ。』

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