白い犬を拾いました【五条悟】

例の奴 ページ30

家に帰ると悟がいつものように玄関におすわりをして待っていた。
毎回お出迎えありがとう、と言い、悟の頭を撫でると、お腹を向けてゴロンと転がった。

お腹を向けるのって信頼の証みたいなものだった気がする。
犬はお腹が弱いからあんまり見せないみたいなの聞いたことあるな。


そう思うとすごく嬉しい。

お腹をわしゃわしゃと撫でてやると、嬉しそうに身を捩った。

しばらくそれをすると、キュアしばばんを持ってきてくれた。
スイッチ切れってことかな。


『悟、キュアしばばんと話すの楽しかった？』


と聞くと、頷いてくれた。
でもちょっとしか楽しめなかったかもなぁ…と考えながら悟のご飯を入れる。

すると、悟が急にワンッと吠えた。
何があったんだと思って悟を見ると、何もないところを見つめていた。

これ、ペットを飼ってる人あるあるらしいけど、猫とか犬がなにもないところをじっと見つめると、霊的なものがいるとかなんとか。


ちょっと怖くなっちゃうよね、と思ってたら、悟が急に走り出した。


『悟！？』


何事かと思って追いかけると、悟が急に立ち止まった。そして私の方を見て尻尾を振り出した。

何かあったの？と悟の足元を見ると、悟によって踏み殺されたGがいた。



『〜！！！！』


虫が大嫌いな私にとって、それはえぐい画像を見てるようなものだった。
声にならない叫びを上げると、悟が不思議そうにこっちを見て、Gを手で押して私の方へ持ってくる。


いや、わかるよ、処理しろって言ってるんだよね。
でも無理触れない。


悟ちょっとアクティブ過ぎない？

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