Lovely Summer！2(JW赤緑) (ページ9)

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「その重岡先輩のお気に入りが神ちゃんやと思うと変な感じすんな。あんまイメージないわ」
「イメージって」
「ああいう人と連んでるイメージがない」

　そんなもんなのか、と思いながら卵焼きを口に入れるとスマホが震えた。噂をすればなんとやら。

「しげや」
「へえ。見せて」
「中身見てからな」

　バナーをタップして開くと、「今週末遊びに来ない？」と送られてきていた。別にこれくらいなら、と流星に画面を見せると「いつが都合いい？」と有無を言わさぬメッセージが追加で表示された。

「来ない？ってことは家か」
「そうやろな」
「高校に入ってから遊びに行ったことは？」
「ない」
「急やな」
「めっちゃ急やで」

　「家が近いから家の方が楽なんかな」そうこぼすと、流星は首を傾げた。「俺やったら普通に遊びに誘う。それこそ気まずいんやったら外の方が話のネタできそうやし」と。確かに一理あると頷く。

「言うか迷ったんやけどさ」
「うん」
「結構熱烈やな、重岡先輩」

　やっぱり忙しそう？嫌やったら断ってええし！

　更に追加で送られてきた文面を見て流星が言った。
　これより前の会話が少し見えていたのもそう思った理由だろう。見せてから気づいたが、「神ちゃんに会えるの楽しみにしてる」なんて文、そりゃあ勘違いされても仕方がない。俺も返信に困ったし。

　既読のまま少し放置してしまったせいだろうか。あまり見慣れない、少し女々しいしげのLINEに、どっちでもええよとだけ返してスマホを机の中に突っ込んだ。

「まあ貞操だけは気をつけて」
「あ、うん」
「いや、神ちゃんがええならそれでもええと思うし」
「そもそも付き合ってないし、しげがヘタレなのはもう充分わかったやろ」