Lovely Summer！2(JW赤緑) (ページ20)

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「しげは神ちゃんの前だと大きく違うだけで、俺の前と望の前でもちゃうはちゃうねんで」
「うん。中間先生の前でもちょっとはちゃうし。でも、似てる」
「そらそうやろ。友達なんやから……ああ、そうか神ちゃん割とソクバッキーなんやっけ」
「うん。友達のしげも恋人のしげもどっちも欲しい」
「そうか、そうやな。でも俺は神ちゃんとしげの関係性って凄いなあって思うで。」
「なんで？」

　流星の方を思わず向くと、何でって、と毅然として話し続けようとする流星の声をさらに大きな声が遮った。

「神ちゃーん！りゅーせー！！早くこっちきて！おもろいもん見れるで！！」

　離れてしまった距離をものともしないのんちゃんの声にしげが途端に慌て出した。やめろと騒ぐしげをぼんやりと見つめる。なんかしたんやろうか。

「はいはい、好きにやっといて」
「何で！」

　滅多に聞かない張った声に驚きながら、歩くスピードを早めない流星の隣を静かに着いていく。

「望と俺はクラブが一緒やったし、しげと望はサッカー部同士やし、関わりはじめの接点があるやん？
　でも神ちゃんとしげってクラスもちゃうし、部活も委員会もちゃうし、合同授業すらなかったし。けど、しげから興味持って話しかけに行って仲良くなってって俺は結構すごいなって思ってんねん。接点なんて路線くらいやん。それやっていっぱい人おるし」

「何で色々おる中で神ちゃんが気になったんやろう、ってたまにな。しかもその後もさ、全然興味ない服のウィンドウショッピングにもスイーツ巡りにも喜んで着いてくやん」

「まあ確かに」

「望はパチカ探し全然付き合ってくれへんで」

「それは俺も嫌」

「でも、しげは神ちゃんが好きって言えば絶対着いてくと思うねん。しかも隣でニコニコしてるで、多分やけど」

「……もしかして慰められてる？」

「別にそういうつもりはないねんけど」

「ありがとう。そういうことにしとく」