Lovely Summer！2(JW赤緑) (ページ13)

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多分、そこまで意識してやってるわけじゃない。

　そんなことわかってはいるけど、でも、校内で堂々と声をかけてくるのも、あんな罪悪感を掻き立てるようなLINEを送ってくるのもどうしたらいいのかわからなくなってしまう。

　幼馴染だし、悪いやつじゃないし、嫌いじゃないし。いっそ理由があれば断れるし逃げられるのに。

「だって、神ちゃんと話せたの嬉しかったんやもん。嬉しくてぐいぐい行ってまうけど、結局神ちゃんは付き合ってくれるやん？

　優しいから断れへんのかなって思ってあんなんばっか送ってさ、俺、ほんまに神ちゃん相手にはうまくいかんねん。どうしたらいいかわからんくなる」

　だから、と首を垂らしていたしげが続ける。

「ちゃんと言って欲しい。嫌なこと言わせてごめん。でも今日で終わりにするから」

　振ってとしげが選ぶ余地のない選択を突きつけてくる。
　しげの好意に浸っているのは心地が良かった。しげに好かれているのは不思議と悪い気はしなくて、俺を見て優しく笑う顔に安心感さえ覚えている。

　でも、付き合いたいのかわからない。
　俺はしげのことが好き？

　こんなに早く決断を下せと言われるなんて思っていなかったから、明確な答えがまだ手元にない。いつか来るその時までには自ずと決まっているだろうと、名前をつけようとしていなかった。

　俺は、どうしたい？

「どうしたらいいかわからへんねん。しげのこと振りたくない」
「神ちゃん？」
「しげのこと、好きなんかな。まだわからへん」

　冷や汗の止まらない手のひらをギュッと握りしめながら言うと、椅子を引く音がした。目の前に影が落ちる。