愛に交えて君想ふ。 (ページ7)

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嫉妬ページ7

女性の、香り.....?

店に来たお客さんから移ったのか？

いやもしそうなら、前に来ていた時だって他の女性のお客さんも接客していた。

じゃあどうして....

というかなんで、女性の香りがする僕を嫌だと言ったのだろう...

どうし、、っ

ぐぐっ＿＿＿

急に掴んでいた手首が離れる感覚にハッとして彼女を見る

『その、き、気持ち悪いですよねすみませ、っ、、』

そう言ってまた逃げ出そうとする彼女の手をもう一度引き今度は逃げられないよう優しく抱きしめる

『んっ、？！』

嫉妬だ

彼女は嫉妬をしたんだ

きっと僕の右肩を見たのは、昨日僕の右肩を噛んだ董香ちゃんの香りがしたから、、？

それで、それで、、

だんだんと胸が高鳴る感覚が心地いい

今日不機嫌だった彼女が、むくれていた彼女が僕の淹れた珈琲を飲みながら僕のことだけを考えていてくれた

それが嬉しくてたまらない

『えっと、えと...かねきさ、』

「研。...けんって呼んでください。」

『えと、、けんくん、その〜、恥ずかしいから、えっと』

そう慌てる彼女も愛おしく感じる。

「離しません。もう少しだけこうさせて」

『でもっ、』

「今日の僕の香りが気に入らないなら、あなたの香りをつけてください。そうしたら、もう嫌な僕じゃ無くなりますよね。」

自分でも恥ずかしいことを言ってしまっていると思う。でもそれ以上に、香りで嫉妬してくれる彼女が可愛くて仕方が無かった。

『っ、、、はいっ、』

僕より小さな彼女は非力ながらに精一杯力を入れ僕を抱きしめる

一生懸命で、可愛い彼女を離したくは無かったが

そう長くこうしている訳にもいかず暫く抱きしめたあとゆっくりと離れる