愛に交えて君想ふ。 (ページ23)

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朝日ページ23

暖かい。あたたかい夢を見る。

明るい、綺麗な世界でAと2人っきり。

カーテンから差す朝日にあてられ、頭をふわりと繰り返し撫でられる感覚

ずっとこんな世界に居れたら、どんなに幸せだろう＿＿＿＿

『...ふふっ、おはよう』

まだ寝ていたいと重たい瞼が勢いを増し開く

「..........おは、よ、」

夜が開ける前に抜け出そうと思っていたつもりが、すっかり朝の空気に迎えられる。

『コーヒー入れよっか？インスタントだけど...』

1度目を覚ましてある程度の支度を終えているのか余裕のある彼女に苛立つ

隣に横たわり、未だ僕の髪に指を通し撫で続ける彼女の言葉に首を振り、もう少しこうしていたいとそれとなく伝える

こんなに会いたかったのは僕だけだったのか、と苛立っていたも束の間

『.....あいたかった』

物が少ないシンプルな部屋に震えた声が嫌に響く。

僕のために歪む君はやっぱり何度見ても美しい＿＿＿＿